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【2024年完全版】キッチンカーの営業許可って何?申請の流れや書類の書き方などを解説!
目次
キッチンカーで移動販売を開業する際には、必ず保健所の営業許可が必要になります。
初めて営業許可を申請する場合、「何から始めていいのかわからない…」とお悩みの方も多いのではないでしょうか?
キッチンカー開業を進めようと考えている方々にとって、営業許可の申請は非常に重要なステップです。
この記事では、キッチンカーの営業許可を取得するための具体的な流れ、必要な資格、申請に必要な書類の書き方、さらに営業開始後に必要な手続きについて詳しく解説していきます。
また、キッチンカーでの移動販売に深く関わりがある食品衛生法が改正され、2021年6月1日に施行となりました。
新たな衛生管理方法や施設基準など、キッチンカーを運営する上では大きな影響があります。
その中でも、キッチンカーの施設基準は営業許可申請にも大きく関わるので、記事を通してしっかりと確認していきましょう。
営業許可の取得は複雑に感じるかもしれませんが、この記事を参考に一つ一つのステップを踏めば、初めて飲食業に関わる方でもスムーズに営業許可の取得ができます。
今回は保健所への営業許可申請について、手続きの流れや申請書類の書き方などをまとめてご紹介します。
キッチンカーには飲食店営業(自動車)の営業許可が必要!
キッチンカー開業の準備を進めていく中で、一番不安なのが保健所の営業許可取得の手続きではないでしょうか。
営業許可にはいくつかの種類がありますが、キッチンカーの営業に必要なのは『飲食店営業(自動車)』という種類の営業許可だと理解しておきましょう。
東京都保健医療局が定めている、飲食店営業(自動車)の許可条件を掲載します。
・生ものは提供しないこと
・営業車内での調理加工は、小分け、盛り付け、加熱処理等の簡単なものに限ること
引用:東京都保健医療局
以上の条件を満たし、定められた施設基準をクリアしたキッチンカーで検査を通れば、無事営業許可の取得ができます。
また、営業許可の有効期限は5年間とされており、5年ごとに更新料が発生します。
食品に関する営業許可の種類
食品に関する営業にも、色々な種類があります。
キッチンカーのように自動車に施設を設けて行う営業については、食品衛生法で定めている営業許可が必要です。
【飲食店営業(自動車)】
※キッチンカーの移動販売では、こちらの営業許可が必要になります。
■食品を調理し客に飲食させる営業
■魚介類を販売する営業(生きているまま販売するもの、容器に入れられた状態で仕入れたままの状態で販売するものを除く。)
【食肉処理業(自動車)】
■獣畜をとさつし、もしくは解体し、または解体された鳥獣の肉や内臓を分割・細切する営業
キッチンカーで取得する飲食店営業の営業許可
キッチンカーの営業許可で取得する飲食店営業の営業許可に関して、施設の基準や公衆衛生上必要な措置の基準があります。
開業前によく確認しておきましょう。
【施設の基準】
【公衆衛生上必要な措置の基準】
営業者は、国が示す衛生管理の基準に基づき、公衆衛生上必要な措置を定め、それを守る必要があります。
自動車(キッチンカー)での営業において、以下の点を意識して衛生管理を行うよう努めましょう。
1.給水タンクは常に飲用に適する水が供給されるよう、定期的に清掃し、清潔に保つこと
2.営業開始の都度、給水タンクへ所定の量の給水を行い、営業終了後、給水タンク及び排水タンクの水を公衆衛生上支障のない方法により廃棄すること
3.器具等は、それぞれの使用区分に従って規模等に見合ったものにすること
4.取扱品目及び取扱量は、作業場の規模等に見合ったものにすること
5.作業は、必ず施設内で清潔に行うこと
6.冷凍原材料の解凍は、専用の容器等で衛生的に行うこと
7.食品の保存は、法の基準に従い、常に適正に行うこと
8.食品の保管管理は、特に先入れ先出しに留意すること
9.1から8までの事項のほか、固定店舗と同様の規定(食品衛生法施行規則 別表第17及び別表第18に規定される基準)を適用する
キッチンカーの営業許可取得に必要な資格
キッチンカー開業を進めるためには、いくつかの資格が必要です。
営業の安全性と信頼性を保証し、顧客に対して責任を持つ業務を行うために不可欠なので、よく確認しておきましょう。
ここでは、キッチンカーの営業許可を得るために必要な主要な資格について詳しく説明します。
【普通自動車運転免許】
キッチンカーを運営する上で、まず最初に必要となるのが普通自動車運転免許です。
キッチンカーの大きな魅力の一つは、さまざまな場所に移動して営業できる点ですよね。
特別な免許は存在しないため、基本的には普通自動車免許での運転が可能です。
運転免許がまだない場合は、開業前に取得することを強くお勧めします。
※普通自動車免許で運転可能な範囲を超える大型キッチンカーの場合には、大型免許が必要となります。
※免許取得年により運転できるキッチンカーの種類やサイズが限られる場合があります。
キッチンカーに必要な免許やキッチンカー運転のポイントなどは、以下の記事で詳しく解説しています。
【食品衛生責任者】
食品を扱う以上、その安全性を確保することは最も重要な責務の一つです。
キッチンカーももちろん、飲食物を取り扱うため、食品を衛生的に管理し、調理することが求められます。
キッチンカーを開業するためには、「食品衛生責任者」の資格が必須です。
食中毒や食品衛生法の違反を起こさない為に運営管理を行う役割を持っており、飲食店(キッチンカーも含む)には1店舗1名の設置が必要になります。
食品衛生責任者になるためには、食品衛生責任者養成講習会を受講しましょう。
最近では、オンラインでの受講も可能になりました。
詳しくは以下の記事で解説しています。
キッチンカーの営業許可申請手続きの流れ
キッチンカーでの営業を始めるためには、営業許可を取得することが必須であることはお伝えしてきました。
では、実際に営業許可申請の手続きは、どのような流れで行われるのでしょうか?
手続きは書類を提出するだけでなく、キッチンカーの検査など複数のステップに分かれています。
ここでは、営業許可の申請手続きの流れを詳しくご紹介していきます。
【保健所へ事前相談】
営業許可の申請を始める前に、最初に行うべきことは、出店を希望する地域を管轄する保健所に事前相談を行うことです。
この段階で、キッチンカーで提供するメニューの内容や車両の設備、必要な衛生管理について詳しく話し合います。
保健所の担当者は、申請に必要な具体的な書類やプロセス、衛生基準などを説明してくれます。
大事なポイントは、キッチンカーの設計図等を持参すること!
車両を購入してしまってから足りない設備が発覚した場合、不要な改修費用がかかってしまいます。
もちろんその改修中は営業もできないため、営業開始までに遅れが出てしまうことも…。
スムーズな開業を目指す場合は、必ず車両取得前に、設計図を持参した事前相談を行いましょう。
引用:新たに食品に関する営業を始められる皆さんへ-自動車関係営業許可申請等の手引き-
発行-東京都福祉保健局健康安全部食品監視課
【営業許可申請書類の提出】
事前相談の後、営業許可申請書類を準備し提出します。
必要な書類は、営業許可申請書やキッチンカーの設計図などです。
詳細については、書類の項でご紹介いたします。
これらの書類は、キッチンカーの営業が公衆衛生に適合していることを示すために大変重要です。
キッチンカー完成予定日の10日前を目安に提出しましょう。
【施設(キッチンカー)の確認検査】
指定された検査日に、保健所にキッチンカーの検査を行います。
キッチンカーが申請の通り出来上がっているか、施設基準に合致しているか、設備や衛生状態を保健所の担当者にチェックしてもらいます。
この検査をパスすることが、営業許可を得るための重要なステップです。
検査は、必ず営業する人が立ち会いましょう。
確認検査終了後、営業許可書交付予定日のお知らせが交付されます。
保健所の施設基準に適合しない場合には、営業許可を取得できません。
適合しなかった部分を聞き、改善して後日改めて再検査を受けるようにしましょう。
【営業許可証の交付】
すべての検査と評価が終わり、問題がなければ、保健所から営業許可証が交付されます。
営業許可証交付予定日に、営業許可証交付予定日のお知らせと認印を持って保健所に行きましょう。
営業許可証が交付されます。
この許可証は、キッチンカーの営業が公式に認められた証となり、お客様にも安心してメニューを提供できることを意味します。
【キッチンカーの営業開始】
営業許可書を手に入れた後は、いよいよキッチンカーでの営業を開始できます。
営業許可書は営業中必ず携帯しましょう。
営業許可済の標識は、キッチンカーの見やすい位置に取り付けてください。
営業初日は、事前に宣伝活動を行い、多くの顧客に足を運んでもらえるように計画を立てましょう。
おいしいメニューを提供し、顧客満足を第一に考えたサービスを心がけることが成功への鍵です。
【営業時の注意事項】
■営業許可証は、営業中は必ず携帯すること。
■営業許可済の標識は、営業車の見やすい位置に取り付けること。
■トレーラー等の被牽引車に施設を搭載して営業する場合は、営業中は常に牽引車が接続され、移動が可能な状態であること。
キッチンカーの営業許可申請に必要な書類
書類と聞くと難しそうな印象を抱かれてしまうかと思いますが、営業許可申請の書類には複雑なものはありません。
記入例はインターネットでも確認できるので、不備のないように記入しましょう。
ここでは、キッチンカーの営業許可申請に必要な書類の一覧と書き方を解説します。
【営業許可申請時に必要な書類】
申請書類は自治体により異なるものもありますので、事前相談時によく確認しておきましょう。
主な提出書類は以下の通りです。
・営業許可申請書 1通
・施設(キッチンカー)の構造及び設備を示す図面 2通
・営業の大要 2通
・許可申請手数料
・食品衛生責任者の資格を証明するもの(食品衛生責任者手帳等)
※食品衛生責任者の資格とは
・栄養士、調理師、製菓衛生師、食鳥処理衛生管理者、船舶料理士、と畜場法に規定する衛生管理責任者/作業衛生責任者の資格を有する者
・食品衛生管理者又は食品衛生監視員となることができる資格を有する者
・食品衛生責任者の資格取得のための養成講習会修了者
のどれかが必要となります。
【営業許可申請書の書き方】
営業許可申請に必要な書類の中でも、どのように記載すれば良いか悩むのが「営業の大要」かと思います。
ここでは、東京都保健医療局が発行している資料を基に、主な項目ごとの書き方を解説します。
申請書類は自治体により異なるものもありますので、事前相談時によく確認しておきましょう。
[日付、申請者]
営業許可申請書と同じ内容を記載する。
[仕込場所]
給水のみを行う場合でも、その場所を記載する。
[出店予定地]
曜日ごとに変わる場合などは、それがわかるように記載する。
[営業車]
自動車登録番号や車体番号は自動車検査証に記載されているものを記載します。
自動車検査証の写しを添付することで、記入を省略することが可能です。
キッチンカーの場合、業種は「調理営業」の丸を付けましょう。
[取扱品目]
営業内容がわかるように記載する。
可能であれば、営業車内で行う作業についても記載する。
引用:新たに食品に関する営業を始められる皆さんへ-自動車関係営業許可申請等の手引き-
発行:東京都福祉保健局健康安全部食品監視課
キッチンカーの営業許可申請・3つの注意点
キッチンカーは開業資金が低いことから、敷居が低く感じられることがあります。
そのため、開業するキッチンカーで、初めて飲食業に就かれる方も多いのではないでしょうか?
初めて飲食業に携わる方にとって、キッチンカーの営業申請はわからないことばかり。
初めての営業許可申請で躓いてしまわないよう、気を付けたいポイントについてまとめました。
ご紹介するポイントをきちんと理解し、対策をしておくことで、申請をより円滑に進めることができるでしょう。
【営業する地域の保健所に申請する】
まず、キッチンカーでの営業を計画している地域の保健所に、申請を行う必要があります。
保健所は地域ごとに異なる場合が多く、申請する保健所を間違えると、手続きに遅れが生じることがあります。
事前に、営業予定地を明確にし、その地域の保健所を把握しておくことが大切です。
申請に必要な書類や条件も地域によって異なることがあるため、事前にしっかりと確認しましょう。
また、地域によって営業許可によって営業できる地域が異なります。
1つの営業許可を取得することで、県内全体の営業ができる場合と、県内の一部の地域のみで営業ができる場合があります。
自分が営業する地域について、よく確認しておきましょう。
【キッチンカーに必要な設備が整っているか】
保健所の施設検査では、キッチンカーの設備が保健所の施設基準の通りに整っているかをチェックされます。
主なチェック項目として、
・運転席とキッチン部分が完全に仕切られているか
・給排水タンクが十分な容量で設置されているか
・手洗い用水栓は自動又はレバー式などの非接触型であるか
・シンク、手洗い石鹸は十分な量設置されているか
・十分な明るさの照明設備があるか
・衛生的に保管できる収納ケースや棚は設置されているか
・蓋付きの廃棄物容器を設置しているか
・換気扇や虫の侵入を防ぐための網戸を設置しているか
などがあります。
キッチンカーで提供するメニューを安全に調理し、衛生的に保つためには、適切な調理器具と保存設備が必須です。
保健所の検査では、冷蔵庫や調理器具、洗浄設備などが正しく機能するか、衛生基準を満たしているか厳しくチェックされるため、申請前に全ての設備が適切に動作することを確認してください。
引用:新たに食品に関する営業を始められる皆さんへ-自動車関係営業許可申請等の手引き-
発行-東京都福祉保健局健康安全部食品監視課
【キッチンカーの給水タンク容量】
設置する給水タンクの容量も、営業許可申請において重要なポイントです。
キッチンカーで調理を行う際、自宅や固定店舗のように水道に繋がっていません。
キッチンカー内に設置した給水タンクの容量ごとに、食品や食器の取り扱いが異なります。
うどんやラーメンといったメニューは『大量の水を要する調理』となり、200ℓ程度の給排水設備のあるキッチンカーでしか取り扱うことができません。
また、200ℓ程度の給排水設備があれば、キッチンカーの車内で仕込作業が可能になります。
自分の提供したいメニューが調理できるか、以下の表を参考によく確認しておきましょう。
キッチンカーの営業開始後に必要な変更・更新の手続き
キッチンカーでの営業を開始した後に、車両や仕込み場所を変更した場合には手続きが必要です。
また、取得した営業許可の有効期限は5年とされており、5年ごとに更新の手続きも必要となります。
ここでは、キッチンカー営業を続けていく中で必要となることがある、変更や更新の手続きを詳しく解説します。
うっかり忘れてしまった、ということのないよう、適宜スムーズに手続きできるように確認しておきましょう。
【キッチンカーの変更手続き】
営業許可申請書や施設の構造及び設備を示す図面に記載した事項に変更が生じたとき(住所(法定住所地)、配置図など)は、その旨の届出が必要です。
車両の改造やメニューの大幅な変更があった場合には、営業許可申請事項変更届を提出しましょう。
変更届に営業許可書及び変更内容を明らかにする書類を添えて、変更のあった日から10日以内に提出してください。
※キッチンカーの車両自体を新たな自動車に変えた場合には、変更届ではなく新規の営業許可が必要です。
【その他の変更手続き】
営業の大要に記載した事項(住所(法人所在地)、出店予定地など)に変更が生じた時も、届出が必要です。
営業の大要記載事項変更届に営業許可書及び営業の大要を添えて提出しましょう。
【営業許可更新の手続き】
キッチンカーの営業許可は、5年間が有効期限とされています。
期限満了前に更新が必要です。
許可期限満了日の約1か月前に、書類を提出して更新の手続きを行いましょう。
必要書類は以下の通りです。
1.営業許可書
2.現に受けている営業許可書(施設の構造及び設備を示す図面が添付されたもの)
3.営業許可申請手数料
4.食品衛生責任者の資格を証明するもの(食品衛生責任者手帳等)
なお、施設基準に適合しない場合は営業許可は継続されません。
不適事項については改善し、改めて検査日を決めて再検査を受けてください。
まとめ
今回は保健所への営業許可申請について、手続きの流れや申請書類の書き方などをまとめてご紹介しました。
初めてキッチンカーを開業される方々にとって、営業許可申請はわからないことばかり。
しかし、実際の手続きには難しい手順や書類はありません。
キッチンカー開業を成功させるためには、営業許可の取得が非常に重要です。
この記事では、営業許可の申請プロセス、必要な資格、変更手続き、そして営業の更新に関わる手続きまでを詳しく解説しました。
キッチンカーを開業しようとお考えの方は、解説した情報を基に計画的に進めることで、スムーズなスタートが切れるでしょう。
また、営業後も住所の変更や更新の手続きに適切に対応することが、長期的に安定したキッチンカー運営を続ける鍵となります。
この記事が、皆さんのキッチンカー事業が成功する一助となれば幸いです。
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