近年、注目が高まっているキッチンカー。街中で見かける機会が増えており、活躍の場が広がっているのを感じます。

開業資金を抑えられることもあり、キッチンカー開業について真剣に検討される方も多いのではないでしょうか。

開業時には、製作するよりも安く手に入る中古キッチンカーの購入を考える方も多いのですが、失敗を避けるためには注意が必要です。

今回は、中古キッチンカーのメリット・デメリット、探し方などを、まとめて解説していきます。

中古キッチンカーのメリット・デメリット

まずは、中古キッチンカーのメリット・デメリットを確認しましょう。

【中古キッチンカーのメリット】

キッチンカーを新しく製作するよりも、費用を抑えることができます。

開業時に一番大きくかかる費用が、車両(キッチンカー)費用です。

中古で安く車両を入手できれば、他の部分にお金をかけることができるので、何かと費用がかかる開業時には大きなメリットです。

また、新しくキッチンカーを製作する場合には、完成まで数ヶ月程度かかります。

保健所の営業許可基準に則った中古キッチンカーを購入すれば、開業までの期間を短縮することもできるのも嬉しいメリットです。

【中古キッチンカーのデメリット】

キッチンカーに限らず中古の車両を購入する場合、購入後に故障箇所や不備が見つかることがあります。

見た目が新しく綺麗に見えても、走行距離が何十万kmとあったり、かなり古い年式の車を販売していることもあるので注意が必要です。

また、ネット販売では写真だけで購入を判断することもあり『キッチン部分に以前売っていた揚げ物の臭いが残っている』といったケースもあります。

本当に納得できる車の状態か、値段が見合っているのか、よく検討して購入しましょう。

中古キッチンカーの探し方

テイクアウト需要の高まりから、今後もキッチンカーへの注目は続くものを見られます。

ここでは、中古キッチンカーを探す方法を3つご紹介します。

【ネットオークション】

Yahoo!や楽天といったネットオークションにも、中古キッチンカーが出品されています。

中古車販売サイト等より安く購入できることもありますが、車の状態だけでなく、取引そのものが詐欺でないかなど注意する点が多くなります。

また、個人売買の場合には相手が事業者ではないため、トラブルがあっても責任追及もできず、泣き寝入りになってしまうことも…。

条件が良くても、個人売買の中古キッチンカー購入時には細心の注意を払いましょう。

【中古車販売サイト】

中古車販売サイトでは、普通の車と同様に中古キッチンカーも販売されています。

年式や走行距離、修理歴などもきちんと記載されているため、比較的安心して購入することができます。

納車前にきちんと整備してくれる業者かの確認が重要になります。

【キッチンカー専門業者】

キッチンカー製作のイメージが強いですが、キッチンカー専門業者でも中古キッチンカーの販売も行っていることがあります。

換気扇やシンク、給排水設備など、キッチンカーならではの設備が多くあるので、中古キッチンカーについても専門業者に依頼するのが一番安心です。

『極端に悪い口コミがある』『価格が異常に高い』といった業者も少なからず存在するので、よく下調べすることが必要です。

中古キッチンカー購入を失敗しないためのポイント

中古キッチンカー購入を失敗しないためのポイントを4つご紹介します。

【車検証と車両の構造が一致しているか】

『車検証に記載されている車両サイズ』と『実際の車両サイズ』が一致しているかが重要になります。

特に軽トラックをベースとしたキッチンカーには、一致していない車両も多く見られるので注意が必要です。

一致していない場合には、車検が通らない、もしくは車検を受けることが難しいこともあります。

購入時には必ず『構造をいじることなく、どこの整備工場でも継続車検が受けられるか』を確認しましょう。

【年式・走行距離・修復履歴をチェックする】

中古車販売業者やキッチンカー専門業者などの事業者から購入する際には確認しやすいですが、オークションなど個人間での取引では注意が必要です。

また、修理歴の中でも、水没車は電気系統のトラブルを抱えていることがあります。

その他にも塩害や雪害でトラブルを抱えている車両もあります。

異臭や、エンジンルームに錆びや腐食がないかを確認し、購入時にはよく検討しましょう。

【キッチン部分のアフターケアの依頼先を確認する】

車としての修理については整備工場などで修理・修繕が可能ですが、キッチン部分のアフターケア先についても確認が必要です。

キッチンカーのキッチン部分は製作業者によって固有の構造をしていることが多く、製作した業者以外では断られてしまうケースもあります。

購入時には『キッチン部分が故障した場合、どこで修理してもらえるか』を確認しましょう。

【保健所で取得する営業許可の基準に則っているか】

改正された食品衛生法が2021年6月に施行されたことにより、キッチンカーの営業許可に関わる設備基準が全国で統一されました。

2021年6月以前に営業許可を取得して営業していたキッチンカーの場合、現在の設備基準に合わず営業許可が取れない可能性があります。

購入後に営業許可が取得できるように改装する場合には、追加の費用がかかります。

あらかじめ、キッチンカーの設備について、営業する地域を管轄する保健所に確認してから購入しましょう。

【まずはリースで始めてみる】

中古のキッチンカーを購入して開業しても、事業がうまく軌道に乗らなければ無駄な買い物になってしまいます。

最近では、キッチンカー開業のテストを出来る、リース等のサービスも出てきています。

まずはキッチンカーのリースサービスを利用してテスト参入を行い、実態や状況をしっかり把握してからキッチンカー購入を検討する方法もあります。

まとめ

今回は、中古キッチンカーについて解説しました。

製作するよりも安く手に入る中古キッチンカーですが、購入時には様々な注意が必要です。

信頼のある事業者から購入する際にも、できるだけ実車をよく確認し、アフターケアの依頼先なども忘れずチェックしましょう。

また、最近はリース等のサービスもあり、テスト参入後に車両を購入する方法もあります。

今回お伝えした中古キッチンカー購入を失敗しないためのポイントをしっかり理解して、開業準備を進めましょう。

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