今回は軽トラックをベースにしたキッチンカーの「足回り」について解説していきます。実はこれとても重要な事ながらほとんどのキッチンカーが出来ていません。事故等に係る重要な事ですので早めの対応をお勧めします。

キッチンカーに足回り強化が必要な理由とは？

軽トラックは元々最大積載量が350kgになります。それに対しキッチンカーへの改造施工により大よそ200kg超重量が増え、また水タンクへの水の積載、食材の積載、最後に人まで乗ると言うかなりの負荷がかかる事になります。

1800Wの発電機でギリギリ1800Wの使用が難しいように、車もまた元ある能力のギリギリは「極めて赤に近い黄色信号」だと思ってください。

つまり足回りの強化を行っていない軽トラックベースのキッチンカーはかなりギリギリの状態で走行している事になります。

【タイヤバーストの確率が高くなる】

軽トラックのタイヤは普通車のタイヤと比較するととても小さく弱い物になります。そのタイヤに能力以上の荷重がかかり続ける事で起こる事象としては「タイヤのバースト」です。

バーストはとても怖い物で、他の車両と比比較し安定性の低い軽トラックベースのキッチンカーでは高速走行中のバーストでは車両横転も十分に考えられます。自らのケガ、命はもちろん、横転となると周りの方の命まで巻き込む可能性のある物です。

【横揺れが強くなり横転の確率が高くなる】

普通車と比較し、車幅、タイヤ共に細い軽トラック。それに対して改造により車高は260cmほどになります。軽トラックをベースとしたキッチンカーは「車業界一安定性が悪い車」と思って頂いても大きな間違えではありません。

車高が高いと言う事は車両上部にも重心があり、横揺れも強くなってしまいます。横揺れが強いと言う事はつまり、横転の危険性も高いと言う事になります。

高速道路、特に細かいカーブの多い首都高速道路ではたびたび軽トラックベースのキッチンカーの横転事故を見かけます。重ねて言いますがキッチンカーは「車業界一安定性の悪い車である」と言う事を強く意識してください。

キッチンカーの安全性重視の足回り強化方法

キッチンカーの足回り強化の方法で重要な物は2項目。今現在やってない方は急いで対応をする事をお勧めします。

【バースト防止のタイヤ交換】

通常軽トラックを含めた軽自動車は「6プライ」※プライとはタイヤの強度を表す数値　と言う強度のタイヤを装着しています。常に負荷がかかり、バーストの確率が高いキッチンカーではこれを「8プライ」等より強度の強いタイヤに交換する事をお勧めします。本来であれば即交換する事をお勧めしますが、遅くとも次回のタイヤ交換時には必ず8プライを装着するようにしてください。

【横揺れ等を軽減させるためのリーフスプリング増し】

リーフスプリングは車体を支える「サスペンション」の部分となります。通常軽トラックは3枚で構成されていますが、これを追加（強化）する事で、支える強度が増し、車両の横揺れ、それから始まる横転の危険性を軽減できます。またリーフスプリングを強化しないと車体のフレームに亀裂が入ってしまう事例もあるの等、安全面及び車両の寿命にも関わる重要な物となります。

まとめ

車の安全性は自身の身体のみならず最悪の事態は他人の命にまで係わる重要な物となります。車を使った商売を行う以上、「車の安全性」は意識すべき最重要事項の一つです。

知らなかったでは済まされない結果になる前にとにかく安全面の強化を行ってください。

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