キッチンカー業界に蔓延する多くの誤情報。そしてそれから生まれる誤解。その中でも一番誤解の多いサービスが「キッチンカーレンタルサービス」です。多くのブログサイトや「キッチンカーレンタルサービス」に関する解説の大多数が全く現実と異なる事が記載してあります。

今回はそんな「キッチンカーレンタルサービスとは？」について解説をしていきます。

車を貸し出すサービスを行う時の常識から学ぶ

キッチンカーに限る事では無く、事業者がサービスとして「車を貸し出す（運転可能な）」場合、大きく2つの方法に限られます。「レンタカー」又は「リース」と言う形以外の車両の貸方は日本では法律上認められていません。

言葉からすると単に「貸し出す」と言う事ですが、車の業界ではその形態が異なります。

【レンタカーとは？】

レンタカーサービスとは事業者自体が事前に「レンタカー事業者」として登録を行い、その規定に基づき車両の貸出サービスを行う事を指します。貸し出す車両も必ず「レンタカー用」として登録をされており「一般的に言う「（わ）ナンバー」や「（れ）ナンバー」がついている車両を差します。

【車のリースとは？】

「クレジット会社、信販会社、リース会社」を通して物を借りると言う意味が蔓延していますが、一般的に「リースと言う言葉」自体は単に「貸し出す」と言う認識で間違えありません。

車を取り扱う際の「リースとは」広義の意味で「車検証の使用者名義を渡し貸し出す」と言う認識を持っていただくと解りやすいかと思います。

前に話したレンタカーの車検証は「使用者欄」にその貸し出した会社の名義が記載されています。

リースの場合はこの「使用者欄」が実際に車を借りる左記の名義に変更された状態で貸し出されます。

つまり車につくナンバーも実際の使用者の方の拠点を管轄するナンバープレートがついています。

ナンバーまで変える手続きを行う者ですから当然1日2日等の単位は難しく短くとも数か月になるのが基本です。

「リース＝クレジット会社、信販会社」と言う認識になっている方も多いようですが、必ずしもそういうものでは無いと言う認識を持って頂くのが正しい考え方です。

【違法な車両の貸出】

前に書いた2つの定義

・「（わ）ナンバー」や「（れ）ナンバー」のレンタカー登録された車

・車検証の使用者名義が変更された車

以外に車の貸し出すサービスは出来るのか？について、これは日本では「それ以外の貸出方法はありません」と言うのが答えです。

これは「キッチンカーレンタル」に関わるうえでとても重要な要素になりますので、この時点では「レンタカー」と「リース」の定義と「それ以外に車を借りるサービスはあり得ない」と言う認識を持ってください。

キッチンカーレンタルとは何なのか？

では一般的なキッチンカーレンタルサービスはどのようなサービスなのか？前に開設した「車を貸し出すサービス」に照らしながらキッチンカーレンタルを解説します。

【キッチンカーレンタルはレンタカー？リース？】

では一般的にネット検索等で「キッチンカー　レンタル」などと調べて出てくるサービスはどちらに当たるのでしょうか？

▼キッチンカーレンタルの代表的な会社

・キッチンカー・フードトラック 業界ナンバーワンのアールシステム (r-system.co.jp)

・レンタルキッチンカーのパイオニア 鶴金社中 (tsurukin.co.jp)

・キッチンカーレンタル・移動販売車レンタル～制作、販売まで | T・ARA (kitchencar-rental.jp)

・キッチンカーのレンタルならロイヤルケータリング | ～東京・神奈川・千葉・埼玉・茨城他関東～全国でのキッチンカーのレンタル・販売・制作はお任せ下さい。 (royalcatering.jp)

・キッチンカーレンタル・リース – ケータバンク株式会社 – キッチンカーの総合商社 (caterbank.co.jp)

このような会社が展開する「キッチンカーレンタル」はレンタカーなのか？リースなのか？その答えは

「レンタカーでもリースでもありません」　

と言うのが正解です。「キッチンカーレンタル」と言うサービスはレンタカーやリースのように

「借主がその車を運転できるサービスでは無い」のです。

【キッチンカーレンタルは何を貸し出すの？】

ではキッチンカーレンタルとは何を貸し出すサービスなのか？

キッチンカーレンタルサービスは「車としての機能」では無く「キッチンカーのキッチンの部分」を貸し出すサービスと言う理解をして頂くのが一番正しい考え方となります。

「車のレンタルなのにレンタカーじゃない・・・？？？」なんか不思議な考え方で難しい。。。そう思いますよね。

でも心配いりません。結論としてこれからキッチンカーを開業されている方は「キッチンカーレンタルで開業できる」と言う考え方を捨てれば良いだけなのです。

キッチンカーレンタルサービスは一見「キッチンカーの開業テスト」を目的としたサービスに思えてしまうのですが、全くそうでは無く

・既存でお店をやっている方などが一時的に超大型イベントへ出店する場合

・企業の広告活動の一環として飲食提供を行う場合

などを相手としたサービスであり、個人や新規開業をターゲットとしたサービスでは無いのです。

キッチンカーを借りて開業するにはどうすれば良いのか？

それでも何か極力キッチンカーを安価で開業したいもの。何か良いサービスがあれば活用したいものです。

【何故キッチンカーのレンタカーは出来ないのか？】

前に法律上車を貸す事業には「短期のレンタカー」または「リース形態」しかないと記載しました。

では何故「レンタカーのキッチンカー」は存在しないのでしょうか？本来1日単位で手軽にキッチンカーが借りられたら良いですよね？でもそれは「法律上難しい」サービスなのです。

まず、キッチンカーは車である以上、車両としての法律が関わってくるのは前に記載の通りです。それに加え飲食物を提供するための「食品衛生法」にも関わってくるのが特徴です。

そして車は一般的に「ナンバー」で管理されています。

それを踏まえキッチンカーを「レンタカー」として扱ったらどうなるでしょうか？

同じナンバーの車に多数の「営業者」が登録されてしまう事態となってしまう訳です。仮に1台の車両で営業事故が報告されれば同ナンバーで登録されている営業者も全て調査対象になる可能性もあります。

このようにキッチンカーを短期の「レンタカー」として扱うのは日本の法律上効率が悪く難しいと言う事になります

。※費用と時間を掛ければ出来なくはありませんが

つまり、キッチンカーを借りて開業する場合は「レンタル」では無く中期的以上借りるかつ、借主毎にナンバープレートが変わる「リースサービス」に他ならないと言う事です。

【代表的なリースサービスの提供会社】

キッチンカーリースを扱う代表的なサービスとして以下があります。

▼フードトラックone

提供会社：株式会社mellow

リース期間：5年～

ホームページ：キッチンカー開業パッケージ (shopstop.jp)

▼CBリースde開業サービス

提供会社：ケータバンク株式会社

リース期間：6ヵ月から

ホームページ：キッチンカーレンタル・リース – ケータバンク株式会社 – キッチンカーの総合商社 (caterbank.co.jp)

上記2サービスは長期契約の買取型リースと短期契約のスポットリースに分類されます。

まとめ

「キッチンカーにはレンタカーがあり、手軽に1日から開業できる」と言うのは業界でも有名な「嘘」の内容です。それははサービスの問題では無く法律の問題で提供が難しい物。仮にそう言った物を見つけても「トラブルに巻き込まれる入口」と言う認識を持って頂く事が重要です。

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