キッチンカーの開業者の悩みの一つが「どの機材を揃えたらいいかわからない」ではないでしょうか。

固定の店舗であれば、スペースも電気もガスも十分にあるので、あまり悩まず購入することができます。

しかし、キッチンカーは車内のスペースにも使える電気やガスにも限りがあります。

開業前の方は特に「どの機材なら使えるのか」について、悩みや不安をお持ちのようです。

今回は、キッチンカーで使用できる調理機材について詳しく解説していきます！

キッチンカーで調理機材を使用するために必要なもの

まずは、キッチンカーで調理機材を使用するためには何が必要かを理解しましょう。

キッチンカーでは、固定の店舗のように電気やガスが通っている訳ではありません。

キッチンカーで使用するための電気とガスを、自分で調達する必要があります。

電気を使うためには発電機、ガスを使うためにはプロパンガスを準備しましょう。

発電機とガス、それぞれについてわかりやすく解説します。

【発電機】

出店する場所によっては、電源を貸してもらえることがあります。

しかし、全ての出店場所で貸してもらえることはなく、むしろ貸してもらえるのはレアケースです。

キッチンカーで電気を使いたい場合には、発電機を使用しましょう。

ポータブル電源でも電気を使うことができますが、電力量が少ないのであまりおすすめできません。

使用したい調理機材の起動電力を計算して、十分な出力の発電機を選びましょう。

キッチンカーで使用する発電機の詳しい選び方やおすすめ機種については、こちらの記事をご覧ください。

キッチンカーの電源は発電機で確保しよう！おすすめ商品3選を紹介！

【プロパンガス(LPガス)】

キッチンカーで使用する調理機材には、ガスを必要とするものが多いです。

ガスを使用するためには、プロパンガスを準備しましょう。

都市ガスを使用している方にはあまり馴染みがないかもしれませんが、プロパンガスはガス会社と契約することで購入できます。

まずは、契約してくれるガス会社を探しましょう。

ガス会社との契約ができたら、ガスボンベに必要な分のガスを充填してもらいます。

キッチンカーで使用するプロパンガスについて、詳しくはこちらの記事をご覧ください。

プロパンガスってどうやって調達するの…？キッチンカーの調理で大活躍な「プロパンガス」

キッチンカーで使用できる調理機材

発電機やプロパンガスを準備すれば、キッチンカーで様々な調理機材を使用できます。

キッチンカーで使用できる調理機材のうち、よく使われている調理機材について確認していきましょう。

【ガスコンロ(ガステーブル)】

「焼く」「煮る」「炒める」メニューに欠かせないのが、ガスコンロです。

キッチンカーでガスコンロを使用するためには、プロパンガスを準備しましょう。

提供するメニューの種類にもよりますが、複数口あると来客数が多いイベントにも対応しやすいです。

足がついたガステーブルタイプと、台の上に置く卓上タイプがあります。

出店場所ごとにメニューを変更するなどで、コンロをおろして作業スペースを確保したい場合には、卓上タイプが便利です。

サイドメニューなどで少しだけコンロを使いたい場合には、カセットコンロもおすすめです。

スペースを取らずに使用できますが、普通のコンロより火力が弱い点を理解して使用しましょう。

キッチンカーで使用するカセットコンロについて、詳しくはこちらの記事をご覧ください。

キッチンカーでカセットコンロは使えるの？メリット・デメリットと注意点を紹介

【フライヤー】

ポテトや唐揚げをキッチンカー内で調理するために使うのが、フライヤーです。

電気式とガス式がありますが、キッチンカーで使用する場合はガス式がおすすめです。

火力が強く、カラッとした仕上がりの揚げ物が調理できます。

キッチンカーでは、1層式と2層式が主に使用されています。

メニューの提供数などから、必要な大きさを購入しましょう。

フライヤーもガスコンロと同様に、足付きのテーブルタイプと、台の上に置く卓上タイプがあります。

その他に設置する調理機材やキッチンカーの台の広さなどを考えて、使いやすい方を選びましょう。

【グリドル(鉄板)】

鉄板で焼く料理に使うのが、グリドル(鉄板)です。

大きな鉄板で焼けるので、一度に大量に調理できます。

電気式とガス式がありますが、キッチンカーで使用する場合はガス式がおすすめです。

グリドルもスタンドタイプと卓上タイプがあるので、キッチンカー内のスペースや使用頻度でどちらを買うか決めましょう。

焼きそばやお好み焼きのイメージが強いですが、ハンバーグやステーキ、海鮮焼きなどさまざまな焼き料理に使えます。

ガス式なので火力も強く、焼き上げる香りで集客効果を高めることができるでしょう。

【炊飯器】

ランチ営業に大活躍するのが、炊飯器です。

お弁当や丼はご飯の量が多いので、5升炊きの業務用炊飯器がおすすめです。

電気式とガス式がありますので、使用できる熱源で選びましょう。

ガス炊飯器は、プロパンガスに対応したものでないとキッチンカーでは使用できません。

電気式は発電機で賄える電力量を確認して購入しましょう。

また、内蓋部分を取り外して洗浄できる炊飯器を選ぶと、衛生面でも安心して使用できます。

その他にもタイマー機能や保温機能など、必要な機能がある機種を選びましょう。

【クレープ焼き器】

キッチンカーの定番メニュー、クレープを調理するためにはクレープ焼き器が必要です。

電気式は温度管理のしやすさが大きなメリットですが、何枚も焼いていくと鉄板の温度が下がりやすいといったデメリットがあります。

ガス式は火力が強いので、ふわっとした食感のクレープが何枚も連続で焼けますが、温度管理が難しいのがデメリットです。

カフェメニューとして提供するくらいであれば電気式でも対応できるかもしれませんが、美味しさを追求したい人やクレープをメインメニューにする人はガス式を購入しましょう。

クレープ焼き器の選び方について、詳しくはこちらの記事をご覧ください。

キッチンカーで使う業務用クレープ焼き器のおすすめは？種類や選び方を解説！

【たこ焼き器】

屋台の定番メニューたこ焼きは、キッチンカーでも人気が高いメニューです。

業務用のたこ焼き器には、電気式とガス式があります。

電気式の業務用たこ焼き器は200Vのものが多く、キッチンカーで使用するためには200Vの発電機が必要になります。

しかし、大きさや重さなどから考えるとキッチンカーで200Vの発電機を使用するのは、あまり現実的ではありません。

プロパンガスを契約して、ガス式のたこ焼き器を使用するのをおすすめします。

「24穴×4連」など、たこ焼き器の穴の数×鉄板の枚数で焼ける個数を決めることができます。

鉄板の枚数が増えればその分スペースも取るので、その幅なら設置できるか、何個焼けると効率的かを考えて選びましょう。

【おでん鍋】

冬になると食べたくなるおでんも、屋台のイメージからかキッチンカーでも人気のメニューです。

業務用おでん鍋にも電気式とガス式がありますが、消費電力が大きいため長時間発電機で使用するのは難しいと考えましょう。

キッチンカーで使用するなら、プロパンガス対応のおでん鍋がおすすめです。

キッチンカーの販売用窓から近い場所に設置すると、おでん鍋から立ち上る湯気やダシの香りで集客が期待できます。

キッチンカーでのおでん屋開業について、詳しくはこちらの記事をご覧ください。

寒い季節に食べたいアツアツおでんをキッチンカーで開業するには？必要な資格や設備を解説！

【ピザ窯】

本格的なピザ窯を設置する、キッチンカーのピザ屋も増えてきています。

キッチンカーを改造せずに使用できる業務用のピザ窯は、電気式とガス式の二種類です。

電気式は消費電力の大きさから、発電機での使用が難しい製品もあります。

キッチンカーで使用するなら、プロパンガス対応のピザ窯がおすすめです。

キッチンカーでのピザ屋開業について、詳しくはこちらの記事をご覧ください。

キッチンカーでピザの提供ができる！ピザ屋開業に必要な資格や設備とは？

キッチンカーにあると便利な調理機材

キッチンカーで開業してみてから「これがあると良かったな」と思う調理機材があるようです。

開業前に、キッチンカーにあると便利な調理機材を確認しておきましょう。

【ホットショーケース】

焼いたメニュー、揚げたメニューを温かいまま保温できるショーケースです。

使用するショーケースの大きさによって異なりますが、消費電力は500W前後なので発電機で使用できます。

全面がガラスになっているホットショーケースを選べば、お客様からも見やすく、購買意欲が掻き立てられます。

たこ焼き、唐揚げ、ポテトなどのメニューを販売する方は、準備しておくとよいでしょう。

【エスプレッソマシン】

キッチンカーのメニューは単価が低く、主食系メニューでも1,000円以下が多いとされています。

売上アップのためにドリンクとのセット販売を行うキッチンカーも多くなっています。

特にカフェで出るようなドリンクは、オシャレな雰囲気があることからキッチンカーでも人気があります。

食後のコーヒーを好む人も多いため、エスプレッソマシンの設置をするのもよいでしょう。

カフェラテ、カプチーノを提供したい場合には、ミルクフォーマーがついているマシンを選びましょう。

まとめ

今回は、キッチンカーで使用できる調理機材について詳しく解説しました。

キッチンカーで調理機材を使用する場合は、

・発電機

・プロパンガス(LPガス)

を熱源として準備する必要があります。

また、調理機材によっては電気式とガス式があります。

火力の強さや使える時間の長さなどに違いがあるので、提供するメニューや出店時間を考慮して選びましょう。

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