要注意!キッチンカーのカスタムマスクを知る!

軽トラックや軽バンをベースキッチンカーに良くある「カスタムマスク」。いわゆる「ワーゲンマスク」や「シトロエンマスク」と言われる車両。キッチンカー購入の際に「可愛らしい」「お洒落」と言うイメージから選ばれるカスタムマスクも知識をしっかり持っている事が重要です。

カスタムマスクとは

カスタムマスクはFRP(繊維強化プラスチック)で作られたパーツで、各メーカーの車両に合わせてメーカー非公認のカスタムパーツとして売られている物です。純正のフロントマスクを外し、調整をしながら車両に取り付けを行います。あくまで非公認のパーツですので、新車等の場合は補償対象外になる事もありますので事前に販売店に確認を行う事をお勧め致します。

【カスタムマスクの相場を知る】

まずカスタムマスクを設置した場合の相場について解説します。設置事業者により工賃は若干異なりますが、パーツを作っている事業者は限られており、大まか以下の相場で設置されます。

・パーツ代:約25万円

・設置工賃:約25万円

この相場を理解しておくことが重要で、例えば80万円でカスタムマスクが既に装備されている車両があった場合、その車体の年式や走行距離を加味した価値は30万円程度の車両と言う認識を持つ必要が有ります。

また、重ねた話になりますが「パーツの製作事業者が限られている為」これは販売店により大きな相場変動が起こる物ではない、と言う認識を持って頂くのが正しい考え方です。

【購入時の注意点】

キッチンカーを構築するうえで「車の健康状態」はとても重要なチェック項目となります。

例えばカスタムマスクがついた販売価格80万円の車体があった場合、その車体は「80万円の車体価値」では無く「30万円の車体価値に50万円のパーツがついている」と言う認識を持たなくてはいけないと言う事です。人は物の価値を「金額」で決める傾向にある為、この意識を改めて持つことが重要です。

例としてキッチンカー製作のベース車両を探してる際に以下の80万円の車体があったとします

①年式5年落ち 走行距離2万キロ カスタムマスク無 80万円

②年式15年落ち 走行距離8万5千キロ カスタムマスク付き 80万円

上記の2台の車両が並んで居たとします。車の知識が無い方はどうしても金額で価値を判断しがちな為、上記2台は同等の価値の物で同額であるが故に「比較対象」と考えてしまうのです。

でも実際に車両を年齢で表した時に「①はまだまだこれからの10代半ば」、一方「②の車両は70台半ばの人生の終盤」に差し掛かる車両なのです。つまり車として全く比較対象とならない2台なのです。

キッチンカーを構築するうえで最も重要な要素である「車の健康状態」。しかし「カスタムマスク」と言うパーツが冷静な判断の邪魔をし、結果としてかなり不健康な車両でキッチンカーを構築してしまう人がとにかく多いので注意しなくてはなりません。

また、カスタムマスクを装備した際は再塗装が必要なため、外装は「新品同様の綺麗さ」に見えるのが更にこの判断を惑わせてしまいます。

常にマスクがついている車両は以下の考えを忘れずに持ってください。

「実売価格 - 50万円程度」 が この車の価値である!

カスタムマスク付き車両を選ぶ際の注意点

カスタムマスクは単に「可愛らしい!」や「お洒落」と言う理由だけで安易に選んでは行けない物でもあります。後に大事になりかねない物でもありますのでそのリスクもしっかり理解して選択する必要が有ります。

【コンプライアンスに要注意 カスタムマスクはあくまで模倣品】

カスタムマスクは「ワーゲンバス」や「シトロエンHバン」の見た目に変更するパーツですが、これはメーカー当然メーカー公認の純正パーツでは無く、あくまで「模倣品」に当たる物になります。つまり本来摘発されるべき「偽物」と言うのが正しい考えです。製作メーカーも少しそれを気にしたのか、10年前はそのまま「VW」のワーゲンロゴを付けていましたが、今は若干変わったものを付けています。ただあくまでデザインはフォルクスワーゲン社やシトロエン社を完全に模倣したものです。

車はなじみが無い事が多いですが、実際は「ブランドバッグ」や「ブランドの小物」等と同じです。バッグや小物はにも酷似のデザインながらロゴの部分だけ少し違うなどの物がありますが正にあの状態の商品です。

車においては現状摘発事例などはありませんが、偽物については販売のみならず「所持」もしっかりと処罰される可能性があります。

また小さい市場の中で成り立っている物の為、管轄の機関などの目についていないだけで、可能性として何らかの指導を受ける可能性は十分にあります。

販売元も知識が無い為、特にコンプライアンスを重視しなければいけない名のある企業体も取り入れてしまっているのもまた実態ですが、特に企業価値を落としかねない行為となりますので「カスタムマスク」を検討する際はこういった部分も十分気にして頂く必要が有ります。

【車両構造に含まれているか要確認】

少ない例ではありますが、過去には車検時にマスクを外すなどの行為が行われていた実態もありました。カスタムマスクを装備した場合、当然車両のサイズに変更が出ます。実車の通りに車両構造が変更されているかも念の為販売店に確認を行わないと後々大変な目に合う事もあります。

まとめ

「可愛らしい」や「お洒落」と手放しに受けれられるものでは無いのがカスタムマスクです。

販売店は値段をカモフラ―ジュし当然「模倣品」等伝えてくれることはありません。

しっかりと知識を持ち、そのリスクや費用を理解したうえで取り入れて頂く必要が有る事を理解しなくてはいけない物です。

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