キッチンカー開業前のマストチェック(東京、千葉、神奈川、埼玉)

キッチンカー開業をする前に必ず行わなくては行けないのは「現場のキッチンカーを見に行く事」。キッチンカーと一言に行っても様々な場所で営業しており、どれが主流の営業方法なのか?新規開業者にはわからない物。

必ず開業前に業界1軍のキッチンカーをチェックする事は失敗しないキッチンカーを作る為の最重要事項です。

キッチンカーの基本的なスケジュールと出店時間

様々な形で各メディアに取り上げられるキッチンカー。色々な動きをしていてどこにいるか分からない?

そう思いがちですが、実は現在8~9割以上のキッチンカーは決まったルールの中で営業活動を行っています。

【平日のキッチンカーの動き】

平日の営業は主に曜日毎に場所を設定し、ランチタイムを主として営業を行っています。

場所の多くは都市部のオフィス街、大学のキャンパス構内が主流となっています。

実質の営業時間は2時間~3時間程度の為、「キッチンカーは平日の仕事時間は短いの?」と思われがちですがそうではありません。ランチ時間帯の営業を行う為に1日掛けて活動するのが平日のキッチンカーの動きです。

▼キッチンカーの仕事のイメージ

8:30~10:00:販売に向けた仕込み準備、車両への食材積み込み

10:00~10:30:現場へ向けて出発

10:30~11:30:現場到着後営業準備

11:30~14:00:営業

14:00~15:00:現場片付け、出発

15:00~16:00:セントラルキッチンに帰還

16:00~18:00:当日の片付け及び翌日の仕込み

このように実際の営業は2~3時間程度ですが、瞬間的に多くの食数を販売しなくて行けないキッチンカーはその準備と片付け等の作業が営業の裏で行われています。

【土日祝日のキッチンカー動き】

平日の主流である「オフィス街」や「大学キャンパス構内」も土日祝日には人が居ません。

キッチンカーは土日祝日は各地で開催される「イベントでの出店」を主として動いています。

イベントの種類は幅広く「大型スポーツイベント」「音楽ライブイベント」「地域マルシェ」等大小さまざまなイベントが各地で行われており、時間帯はランチとは異なり、イベントの種類にもよりますが朝から夜の中長時間の営業を行います。

業界1軍のキッチンカーはどこにいるの?

業界に数多くいる「キッチンカーのお店」その中で当然、「売上の多く上がっている優良店舗」もあり、「運営その物すら厳しい店舗」もあります。ただキッチンカー開業前の方にとって「今目の前にあるキッチンカー店舗はどっちなのか?」うまく判別できない物です。ここでは「ここに見に行けば優秀なキッチンカーを見れる」そんな開業者にとって参考になる場所を一部ご紹介します。

【平日に優秀なキッチンカーが集まる場所】

ランチ営業で多くのキッチンカーが並びかつ比較的高い売上げを確保できている店舗が集まる場所です。

営業時間は前に記載の通り11:30~13:30頃です。

・東京国際フォーラム地上広場ネオ屋台村

・東京サンケイビル ネオ屋台村

・南青山エイベックスビルネオ屋台村

・SHIBUYA CAST. GARDEN

・銀座6丁目SQUAREビル

【土日祝日に優秀なキッチンカーが集まる場所】

ライブイベント等は不定期の開催ですが、定期的に行われるスポーツイベントには優秀なキッチンカーが集まります。特にキッチンカーは「野球関連」では無く「サッカー関連」で多く活躍しています。

・埼玉スタジアム2020(浦和レッズホームゲーム時)

・味の素スタジアム(FC東京ホームゲーム時)

・日産スタスタジアム(横浜マリノスホームゲーム時)

・レモンガススタジアム平塚(湘南ベルマーレホームゲーム時)

キッチンカーチェックの重要事項

キッチンカー開業予定者が既存のキッチンカーを参考にチェックを行う事は良く行われます。ただ、多くの方はしっかりと「開業予定者目線」でキッチンカーをチェックできていません。基本は数店舗から食材を買って、それを食べて「美味しい」「美味しくない」等の談義をするだけの物になってしまっている傾向にあります。

これから自身もキッチンカーの店を持つ為の準備としてキッチンカーをチェックしているのであればしっかりと「プロ目線」でチェックすしなければ意味が無いのです。

 

【キッチンカーの主な提供メニュー】

現状主流となっているメニューはどの様な物なのか?これをチェックする事は重要です。チェックした後に「それと同じ又は類似の商品を開発するべき!」と言う事では無く、主流の商品から「何故今それが主流なのか?」「マーケットのキッチンカーに対するニーズは何なのか?」をしっかりと読み解く事が重要です。

キッチンカーも含めた飲食事業は「自分が拘れば何でもうまく行く」と言う訳では無く、その場所で求められている物を提供する事が最も重要です。

キッチンカー業界にとって今必要なメニュー又は今後主流になって行く物とは?と言う観点でキッチンカーを観察、予測し、自身の店づくりの参考にする必要が有ります。

【キッチンカーならではのオペレーション】※超重要

キッチンカーは飲食店に括られ、多くの場面で「固定飲食店」と比較されます。開業される方の中にも、「固定飲食店での調理経験」等を基にキッチンカーの開業をされる方も多く居ます。

ただ、「キッチンカーの商品提供オペレーション」はかなり独自な物で一般の固定飲食店とは全く異なる物です。これをしっかり確認し、自身が提供する商品はどの様なオペレーションで商品提供を行うのか?を事前に整理しておくことが最も重要な事です。これを怠ると開業後にまた振り出しに戻される結果が待っています。

①1食あたりの提供時間はどの程度か?

店のコンセプトにもよりますが、キッチンカー最大の特徴がこの提供時間です。通常の飲食店ではオーダーが入ったところから調理を始め、早くても5分~10分程度で提供されるケースが主となると思います。

キッチンカーの場合は1分~2分、本当に遅くとも5分以内には1食の提供が行われます。実際にキッチンカーチェックに行った際にはこの提供時間に注目してください。

②人員配置などを確認する

①で記載した1食あたり1分~2分程度での商品提供。それはどの様な人員配置で行っているのか?をしっかり確認していただき自身のお店でのオペレーション構築の参考にしてください。

例)

▼2名体制の場合

・2名で調理 会計も臨機応変に行う

・1名はキッチン 1名は会計係

・1名の場合はどの様なタイミングで調理、提供、会計を行っているのか?

etc・・・

③キッチンカーではどこまでの調理が行われているのか?を確認する

キッチンカーで提供される商品の調理は全てがキッチンカーの中で調理されている訳ではありません。多くの場合

・事前仕込み(セントラルキッチン仕込み場所)

・最終調理(キッチンカー内)

と言うようにに分割に分かれていると言う事を理解する事が重要です。

キッチンカーチェックに行った際には、その調理はキッチンカー内でどのような事を行い、また事前にどこまでの事を行っているのか?をチェックし自身のお店のオペレーションに生かしてください。

例)

・ご飯は車内で炊飯しているのか?炊飯したものを保温ボックスなどで持ってきているのか

・肉をグリルする際に生肉からグリルしているのか?事前に焼いた又はボイルした肉を二度焼しているのか?

・唐揚げ調理をする際に生から揚げているのか?事前に揚げた物を二度揚げをしているのか?

細かい項目をチェックし、自身の提供する商品の調理工程を構築してください

【キッチンカー人気店の秘訣】

キッチンカーに限らず人気店を判別し「何故その店が人気なのか?」を考察する事はとても大事な事であり、これが出来るかどうか?が商売に必要な資質の一つでもあります。

単に「人気店のメニュー」だけを見るのではなく

・服装 ⇒ Tシャツなのか?コックコートなのか?

・サービス ⇒ 付け合わせ盛り放題等何か特殊な物が行われているか?

・接客 ⇒ 他店と比較し好印象を持てる何かがあるのか?

等様々な角度から「なぜ人気があるのか?」を分析し自身の店作りに生かすことが重要です。

まとめ

通常飲食店を開業する際にベンチマークの店舗を見つけ調査などを行う事は一般的です。ただキッチンカーについては「キッチンカー」と言う全店舗を括る表現が横行した考えが蔓延してしまっています。キッチンカーも一般飲食店と同様に多くある店舗の中にそれぞれの特色や売れている要因が潜んでいます。

単に「キッチンカー参入」と考えるのではなく具体的なプランを練る事はキッチンカー開業において忘れられてしまっている最も重要な事です。

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