キッチンカーは歴史をたどれば数十年前からあった仕事です。しかし長年人の意識に触れる事の無いコンテンツ時代が続き、近年は急速に普及、そして認知される物になりました。それに伴い「キッチンカー」を仕事とする人、また仕事にしたい人も急速に増える中で「キッチンカーと言う物の考え方」に少しずれを感じる状態です。

キッチンカーの考え方を整理し「キッチンカー」をしっかり理解する事が重要です。

キッチンカーは儲かるのか？

キッチンカー開業希望者の方から良く頂く質問「キッチンカーは儲かりますか？」世の中の風潮からそのような質問が飛んできます。これは「キッチンカーいくらですか？」も同様の類となります。まずは手の質問をしてしまっている時点で、キッチンカーに対する認識にずれが出てきている事を理解しなくてはいけません。

【キッチンカーとはなんなのか？】

前に記載した「キッチンカーは儲かりますか？」の質問。これを他のケースに置き換えてみてください。

飲食店って儲かりますか？　あなたがそう質問されたと思います。これは何でも同じですので自身の専門分野に当てはめてください。

・自動車整備業って儲かりますか？

・小売業って儲かりますか？

・美容院って儲かりますか？

・ペットショップは儲かりますか？

これに質問に対して誰しも思う事は「それは儲かる人もいるしそうじゃない人もいる。質問の内容が漠然としてて答えにくい」に他なりません。それはキッチンカーも同様で「誰でもキッチンカーをやれば儲かる」「キッチンカーはみんなが失敗する」そんな例も実態もありません。

【キッチンカーはただの手段でしかない】

いつの間にか「キッチンカーは○○」と言う考え方が蔓延してしまって状態になってしまっていますが全ての事象において「キッチンカーだから○○」と言う共通事項はありません。

キッチンカーはあくまで「飲食店の一つの形」と言うだけであり「キッチンカーにおいて何もかもが共通」なんて言う事も当然ありません。つまり「キッチンカーは○○ですか？」と言う質問をされた時点で、長年キッチンカーに関わるプロですら答えようの無い質問でしかないと言う事です。

【改めてキッチンカーは儲かるのか？儲からないのか？】

つまり当然の事ながらキッチンカーにもまた「儲かっている人」も「儲からず廃業する人」も居る訳です。これを理解すると「キッチンカーをやるかやらないか？」から「キッチンカーをどのようにやるか？」を真剣に考えキッチンカー開業のプランがより具体的になっていく訳です。

最近は流行り物と捉えられがちのキッチンカーでは「キッチンカーをやるかやらないか？」と言うざっくりとした考え方でスタートする人が多いのもまた事実です。でそういう方の大半は「失敗して早期廃業」と言う結果になってしまうケースが多く見られます。つまり「キッチンカーだから○○」と言う考え方はキッチンカーでの成功、失敗を左右するレベルに良くない考え方な物なのです。

キッチンカーで儲かる人と儲からない人の違い

キッチンカーを成功させている人とそうでない人の大きな違いは「キッチンカーに対する考え方、向き合い方」です。現在まだまだ未成熟であるキッチンカー業界では前提として「キッチンカーだから」と言う考えを取り除く事が最も重要です。

【キッチンカーで儲かる人の考え方】

キッチンカーを成功させて儲かる人の特徴は「とにかくサービスについて考える人」です。売れる売れないはさておき、商品やサービス、接客に拘り、「キッチンカーだから○○」と言う考えを捨てて「しっかりとサービサー」としての意識を持って店づくりをしている人です。

【キッチンカーで儲からない人の考え方】

キッチンカーで儲からず廃業していく人の特徴は「キッチンカーだから○○」に考えが偏り、キッチンカー運営の方向性に偏りが出てしまう事です。

例として一般的にキッチンカーは「とにかく場所が大事」と言う情報が独り歩きしているのですが、実は立地が大事なのはキッチンカーに限らず全ての飲食店舗に共通している事です。

つまり「立地が大事」と言うのは飲食店運営の前提条件として「当たり前」の事なのですが、これを「キッチンカーでの最重要事項」と誤った捉え方をしてしまう人の多くいると言う事です。

その結果どうなるのか？

本来であれば「立地は当たり前」でそのうえで「サービスや商品の向上」を意識するのですが、「立地」ばかり意識し「サービス向上に全く目が向いてない状態」になってしまっているのです。例としては「大型イベントに出れればどこにでもある冷凍食品の調理でもとにかく売れる」と言う考えのまま、突き進んでしまうのです。確かにそう言う一面があるのも事実ですが、やはりお店として永続的に成長していくには、サービスや商品の成長が欠かせません。

「キッチンカーは立地が重要」なのもまた事実ですが、キッチンカーが云々以前にやはり飲食店としての重要な事を大切にしなくてはいけないと言う事を意識しなくてはいけません。

まとめ

「キッチンカーは儲かる？儲からないのか？」と言う考え方がそもそもキッチンカーを失敗に導く考え方です。キッチンカーはあくまでも「一つの手段」と言う事を意識し「キッチンカー店舗」と言う物以前に「まず一つの飲食店舗」と言う考えを基にシンプルに「良い商品、良いサービス、良い店作り」を意識していくことが重要です。

結果としても今、人気のキッチンカーはしっかりと拘りを持ち、出店場所だけに依存しない店作りが出来ているのもまた事実です。

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