要注意!キッチンカーで車検証不携帯はどうなる?罰金、点数は?

車に関わる書類のなかでも、運転する際に欠かせないのが「車検証」です。

車検証を持たないまま、つまり車検証不携帯のまま運転してしまうと法律違反となることをご存じですか?

キッチンカーにおいても、通常の車両と同様に車検証の原本の携帯が義務とされています。

「今までコピーを携帯していて、原本は家に保管していた……」

「車検証不携帯だと、罰則があるの?」

この記事では、以上のようなお悩みや疑問をお持ちの方に向けて、車検証不携帯がもたらす可能性のある罰金や点数の影響について、詳しく解説します。

また、車検証を紛失した際の対処法、オンラインでの車検証管理の利点、さらにはキッチンカーで必ず携行すべきその他のアイテムについても理解を深めていきましょう。

これからキッチンカーを開業する方々が、法令を守りながら安心して事業を行えるよう、必要な情報を分かりやすくご提供します。

今回は、車検証不携帯についてわかりやすく解説していきます。

車検証とは

車検証の正式名称は「自動車検査証」といいます。

まずは、車検証が何を意味しているのか、また、車検証に記載されている内容、運転時に携帯することの重要性について解説していきます。

【車検は国が実施する車両検査のこと】

車検は、国が保安基準に基づいて実施する車両検査のことです。

キッチンカーを含むすべての車両は、一定の期間ごとにこの検査を受ける必要があります。

この検査を通過すると、車検証が発行されます。

車両の整備不良による事故を防ぐためにも、車検は義務とされているのです。

【車検証に記載されている内容】

車検証には、車両の基本情報がすべて記載されています。

記載情報の一部は以下の通りです。

・自動車登録番号又は車両番号

・登録年月日/交付年月日

・初度登録年月(普通自動車)/初度検査年月(軽自動車)

・自動車の種別

・車名

・車台番号

・乗車定員

・車両重量/車両総重量

・原動機の型式

・燃料の種類

・所有者の氏名住所

・有効期間の満了日 など

車検証不携帯の罰則

キッチンカーを運転する上で、車検証の携帯は絶対に忘れてはならない義務です。

しかし、万が一携帯し忘れた場合、どのような罰則が待っているのでしょうか?

ここでは、車検証不携帯時に科せられる罰金や点数制度について、具体的に解説します。

【車検証不携帯時の罰金】

車検証不携帯で運転していた場合、50万円以下の罰金が科されてしまう可能性があります。

車検証不携帯に関する規定は道路交通法ではなく、道路運送車両法に基づいたものです。

道路運送車両法第66条第1項において「自動車は、自動車検査証を備え付け、かつ、国土交通省令で定めるところにより検査標章を表示しなければ、運行の用に供してはならない。」(引用:道路運送車両法)

と、定められています。

キッチンカーの運転では、日々多くの場所へ移動するため、常に車検証を携帯しているかを確認して業務に臨むことが大切です。

また、必要に応じてすぐに提示できるよう、車検証は車内のわかりやすい場所に保管しておくことをおすすめします。

【車検証不携帯時の点数】

車両の運転で違反をした時、違反点数が累積することを気にする方も多いのではないでしょうか。

実は、車検証不携帯は前項でもお伝えしたとおりに、道路運送車両法に基づいた規定です。

道路交通法違反とはなっていないため、道路交通法に基づく違反点数の累積はされません。

車検証不携帯と判断されないための3つの注意ポイント

キッチンカー開業時に、初めて運転免許を取得される方も少なくありません。

また、日頃から運転をしている方でも、うっかり勘違いをしているケースも見受けられます。

車検証不携帯を判断されることを避け、安全かつ安心してキッチンカーの営業を行うために、以下の3つの注意点をしっかり守りましょう。

【保安基準適合標章を携帯する】

馴染みがない方、初めて目にする方も多い「保安基準適合標章」。

実は、車検を受け終えてすぐに車検証や検査標章が交付されないケースも存在します。

車検証や検査標章が届くまでに数日かかってしまう場合には、保安基準適合標章を貼った状態で運転しましょう。

有効期限は車検から2週間。車検証と検査標章が届いたら、貼り替えて保安基準適合標章は破棄してください。

【車検証はコピーでなく原本を携帯する】

多くの方が誤解されがちですが、車検証はコピーではなく、必ず原本を携帯する必要があります。

コピーを持っているだけでは、車検証不携帯と見なされるので注意してください。

「重要な書類だから、なくさないように自宅に保管したい」という方も、この点に注意して、必ず原本を車内に携帯しましょう。

【※車検証の期限切れに気を付ける】

車検証は、ただ携帯していればいいというわけではありません。

有効期限内であることも非常に重要です。

期限が切れた車検証は、無効とみなされます。

期限が切れてしまった場合は、速やかに車検を受けましょう。

また、車検切れの場合は車検証不携帯ではなく、「無車検車走行」道路運送車両法第58条の違反とみなされます。

刑事処分として6ヶ月以下の懲役または30万円以下の罰金、行政処分として違反点数6点、免停30日間が科せられます。

車検証を紛失した場合の対処法

車検証を紛失する、というのは意外とよくあるトラブルです。

重要な書類なので、もしもの時に備えて紛失した際の対処法についても学んでおきましょう。

ここでは、車検証が見つからない、なくしてしまった時の再発行の手続きや、代理人を使った手続き方法について詳しく解説します。

【車検証を再発行する】

車検証を紛失してしまった場合、最も基本的な対処法は再発行を申請することです。

再発行の手続きは、車両を登録している陸運支局で行うことができます。

原則当日受け取りで再発行されるため、キッチンカーの営業中断は最小限に抑えられるのではないでしょうか。

再発行に必要なものは、以下の通りです。

・再発行申請書

・手数料納付書

・使用者の印鑑もしくは委任状

・理由書

・本人確認ができる身分証明書

・印紙代

【再発行に行けない場合は代理人への依頼もできる】

車検証の再発行は代理人でも可能ですが、代理人が手続きを行うためには委任状が必要となります。

委任状は、あなたが代理人に手続きを依頼することを証明する重要な書類です。

陸運局は平日の日中のみしか手続きができないため、自分で手続きに赴けない場合には代理人へ依頼する方法も活用しましょう。

車検シール(検査標章)を貼っていないと罰金!

キッチンカーに限らず、車検シール(検査標章)を適切な位置に貼ることは、法律により義務付けられています。

適切な位置に貼られていない場合、罰金が科せられることもあります。

ここでは、車検シールと保安基準適合標章の正しい貼り付け位置や、貼っていない場合の罰則について見ていきましょう。

【車検シール(検査標章)を正しい位置に貼りつけるのが義務】

車検シール(検査標章)は、決められた場所に貼る必要があります。

従来は「前方から見やすい位置」だった車検シールの貼り付け位置が、2023年7月3日より「前方かつ運転席から見やすい位置」へと変更になりました。

運転席から見やすい位置へ貼り付けることにより、運転者自身が車検期限を確認しやすくなります。

【正しい位置に貼っていないと50万円以下の罰金刑】

車検シール(検査標章)を適切な位置に貼っていない場合、車検証不携帯時と同様に50万円以下の罰金が科されることがあります。

適切な位置にシールを貼ることを怠った結果、重大な安全問題につながる可能性もあるため、罰金は厳しく設定されています。

キッチンカーを運転する皆さんは、これらの規定を遵守し、常に車両が法令に沿った状態であることを確認してください。

車検証不携帯にならないために、オンライン車検証を活用しよう!

2023年から電子化が施行され、オンライン車検証の活用が可能になりました。

ここでは、車検証の電子化の目的と、オンライン車検証のメリット・デメリットについて詳しく説明します。

【車検証の電子化の目的】

国土交通省の自動車検査証の電子化に関する検討会の報告書によると

自動車関係の行政手続きは、登録・検査、保管場所証明、納税などがあり、担当する行政機関もバラバラで煩雑でした。

また、自動車の登録・検査に係る申請数は年間3千万件に上り、手続きの簡素化が重要な課題となっていました。

そこで以下のように検討会では記しています。

自動車検査証の電子化は、自動車検査証の情報を単に電子化するにとどまらず、

自動車保有関係手続のために必要な運輸支局等への出頭を不要にすることを可能とし、

OSS(自動車保有関係手続のワンストップサービス)の利便性をさらに向上させることによって

申請者の負担軽減を図り、業務の効率化を促進する効果が見込まれる

引用:自動車検査証の電子化に関する検討会の報告書

その他、オンライン車検証について、以下の記事で詳しく解説しています。

【オンライン車検証のメリット・デメリット】

車検証閲覧アプリを使用することで、従来の車検証と同様の情報を閲覧できるため、活用したい方は多いのではないでしょうか。

オンライン車検証を活用する場合のメリット、デメリットについても詳しく確認していきましょう。

[オンライン車検証のメリット]

車検証本体を見なくても、車検証閲覧アプリで「電子車検証に記載されたセキュリティコード」を入力するだけでPCやスマートフォンで車検証の情報を確認できます。

このアプリには車検証情報を「自動車検査証記録事項」としてPDFをダウンロードできること、リコール情報を確認できるほか、車検証の有効期限が満了する日の60日前・30日前・一日後の3回通知されます。

うっかり車検切れを起こしてしまうリスクを軽減できるのも、大きなメリットといえるでしょう。

[オンライン車検証のデメリット]

電子車検証では、車検の有効期限や使用者の住所が印字されません。

記載されない情報については、PC又はスマートフォンでICタグの読み取りを行い、閲覧する必要があります。

また、電子化しても、公道走行時に紙の車検証を携帯する義務については変更がありません。(2024年6月現在)

「オンラインで確認できるから」と油断せず、従来通りに紙の車検証を携帯してください。

車検証以外にも携帯しておくべきもの

車両を運転する際には、車検証だけでなく、他にも携帯を義務とされているものがあります。

法律によって携帯を義務付けられているというだけでなく、万が一の事故やトラブル時に役立つものです。

また、キッチンカーでの営業時に携帯しておくべきものもあわせて確認していきましょう。

ここでは、それぞれがどのような役割を果たし、なぜ携帯する必要があるのかを詳しく解説します。

【免許証】

免許証は、車を運転するすべての人が常に携帯しなければならないものです。

運転者が警察の検問を受ける際などには、必ず提示を求められます。

運転免許証携帯は道路交通法により定められた義務なので、不携帯時には反則金として3,000円支払わなければなりません。

【検査標章】

検査標章は、車検の有効期間が満了する日が記載されている、車検シールです。

車検証と共に交付されます。

車検証の携帯と同様に、検査標章を正しい位置に貼ることは法令で義務付けられており、車検の有効性を示します。

【自賠責保険証】

自賠責保険(自動車損害賠償責任保険)は、自動車損害賠償保障法によって自動車の所有者に加入が義務付けられています。

加入せずに運行した場合は、1年以下の懲役または50万円以下の罰金に科され、免許停止処分になります。

他人を死傷させた場合に生じる慰謝料や治療費に対しての補償で、相手の車両や自身のケガへの補償はありません。

自賠責保険証不携帯の場合は30万円以下の罰金刑が科されます。

【PL保険・施設賠償責任保険証券】

PL保険とは、正式には生産物賠償責任保険といいます。

キッチンカーにおいては、自身が製造・販売した商品が原因でお客様に損害を与えてしまった場合に補償をしてくれる保険です。

施設賠償責任保険は、建物や施設の不備によって生じた損害を補償する保険です。

食品を扱うキッチンカーでは、意図せず顧客に健康被害を与えてしまうリスクを考慮して、これらの保険に加入し、保険証券を携帯することが推奨されます。

キッチンカーで加入しておきたいPL保険について、以下の記事で詳しく解説しています。

【発炎筒】

発炎筒は、車両が緊急停止した際に使用する安全装備です。

特に夜間や悪天候時には、発炎筒の発する赤い光が、他のドライバーに対する非常に効果的な警告となります。

キッチンカーにおいても、交通事故のリスクを減らすために、常に携行しておいてください。

車両に常時装備することが義務付けられていますが、発炎筒を装備していない場合でも罰則はありません。

ただし、整備命令書が発行される場合があり、この命令に従わない場合には罰則が科せられることがあります。

車検証以外でキッチンカーに携行しておきたいもの

キッチンカーを運転する際には、車検証だけでなく、他にも携行しておきたいアイテムがいくつかあります。

これらは、万が一の事故やトラブルに備えておくべきもので、事故発生時のリスクを最小限に抑えるのに役立ちます。

ここでは、それぞれのアイテムがどう役立つのか、また、なぜキッチンカーに携行すべきなのかを詳しく解説します。

【三角表示板】

三角表示板は、三角の形状をしていて、夜間や視界が悪い状況でも目立つように反射素材でできていることが多いです。

車両が事故や故障で停止した際に、他のドライバーに警告を与えるために使用します。

設置することで、後続の車両に早くから危険を知らせ、追突事故などを防ぐことができます。

車載は義務ではないのですが、高速道路及び自動車専用道路上で自動車を停止させる場合には表示することが義務付けられています。

【工具】

工具一式をキッチンカーに携行することは、小さな故障を自分で修理できるようにするために非常に有効です。

たとえば、簡単な車両トラブル時の改善など、基本的な工具があれば対処可能なことがあります。

また、キッチンカー特有の設備や調理機材に関しても、専用の工具を用意しておくことで、何か問題が発生した際に迅速に対応できます。

まとめ

今回は、車検証不携帯についてわかりやすく解説しました。

キッチンカーに限らず、車両を運転する際には、車検証の携帯が義務とされています。

この記事では、車検証不携帯に関する罰金や点数制度、さらには車検証の紛失時の対処法や電子化の利点を詳しく解説しました。

また、キッチンカーに携行すべきアイテムについても触れ、事故やトラブル時の安全対策としての重要性をお伝えしました。

車検証と、必要な安全装備の携行を心がけることで、法令を遵守しつつ、お客様に安心と信頼を提供するキッチンカー運営を行ってください。

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