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移動販売車の開業~メリット・デメリットを解説!営業許可や資金もわかる!
目次
近年、人気を集めている移動販売車。
出店場所を自分で選んで営業できる自由さに、魅力を感じて開業される方が増えています。
しかし、開業時に初めて飲食業に携わる方も少なくないため、移動販売車のことだけでなく、営業許可などについてもわからないことが多く、開業へのステップを踏み出せない方も多いのではないでしょうか。
個人で開業する場合、どんなサイズの移動販売車が最適なのか?
開業にはどんなメリット・デメリットが存在するのか?
開業するためにはどのくらいの開業資金を準備すればいいのか?
こんな疑問をお持ちの方は、ぜひこの記事を読んで移動販売の開業計画を進める参考にしてみてください!
移動販売車での開業を成功させるためには、押さえておきたいポイントもいくつかあります。
皆さんも一つ一つのステップを踏みながら、自分だけの移動販売車を開業し、多くのお客様においしいメニューを提供しましょう。
今回は、移動販売車を開業する上でのメリットとデメリット、必要な資金や営業許可の取得方法などを詳しくご紹介します。
移動販売車のサイズ
移動販売車、特にキッチンカーは、提供するメニューや営業のスタイルによって最適なサイズが異なります。
ここでは、小型から大型までのキッチンカーの特徴を詳しくご紹介します。
開業時に最適な車種を見つけられるよう、参考にしてください。
【小型の移動販売車】
小型の移動販売車は、軽バンや軽トラックをベースとして製作されています。
軽バンサイズではスペースが限られてしまいますが、軽トラックベースであれば、大きさや重さ次第では業務用の調理機材を搭載することができます。
作業スペースもそれなりに確保されており、運転のしやすさと作業のしやすさの両立が叶えられるサイズといえるでしょう。
初めて移動販売車を開業される方には、おすすめのサイズです。
[小型の移動販売車のサイズ]
小型移動販売車の一般的なサイズは
長さ:約3,500mm×幅:約1,500mm×幅:約2,500mm
となっています。
[小型の移動販売車の特徴]
小型の移動販売車は、狭い駐車スペースしかない出店場所でも営業が可能で、都市部の細い道でも運転しやすい点が魅力です。
軽トラックをベースとして製作したものが多く、街中やイベントでの販売に最適です。
車内の設備次第では、お弁当からスイーツまで、幅広いメニューの取り扱いが叶います。
小型であるため、車内のスペースに限りがある点には注意が必要です。
しかし、車内を行き来しなくても調理も販売もできるので、効率的な営業をしたい方にはおすすめの車種といえるでしょう。
[小型移動販売車の価格・相場]
新車で小型の移動販売車を製作する場合は約250万円~400万円程度掛かります。
中古の小型移動販売車の相場は約70万円~280万円と、大きく幅があります。
中古車には、車両の状態に問題があるケースも多い為(特に車両構造)、購入時には注意をしましょう。
車検がない状態では非常に安い価格で市場に出ていることもありますが、状態の良い中古の軽トラックベースの移動販売車では約200万円~と考えておきましょう。
【中型の移動販売車】
中型の移動販売車は、小型の移動販売車より広いスペースが使えます。
作業スペースの広さだけでなく、搭載できる調理機材の種類が増え、メニューの多様性も広がるでしょう。
[中型の移動販売車のサイズ]
中型移動販売車の一般的なサイズは、
長さ:約4.300~5,200mm、幅:約1.800m、高さ:約2.500~3,000mm
となっています。
[中型の移動販売車の特徴]
中型の移動販売車は、メニューの多様性や大量提供のニーズに応えることができるサイズ感です。
おおよそ1.5tのトラックをベースに製作されます。
中型の移動販売車では、より広い作業スペースを活用して、効率良く提供することが可能になります。
また、装備できる調理機器も小型の移動販売車より多く、メニューの幅を広げたい開業者には最適な選択肢といえるでしょう。
一方で、運転や駐車スペースの確保には注意が必要なことも理解しておきたいポイントです。
[中型の移動販売車の価格・相場]
中型の移動販売車の相場は約250万円~600万円と、ベースとなる車両の状態や施工内容に合わせて価格が決まるため、大きく幅があります。
車検の有無は価格にあまり影響せず、価格変動も少なめです。
宅配業者が使っていたトラックなどは出回る台数に限りがあるので、どうしてもその車種が欲しい場合は逃さないようにしましょう。
開業資金をできるだけ抑えて早く開業したい場合には中古の移動販売車が適していますが、走行距離が10万km以上あるといった車も多く見受けられます。
販売状態を把握して後に大きな故障が見つかることなどがないように、よく注意しましょう。
移動販売車の中古車購入時の重要チェック項目について、詳しくは以下の記事も参考にご覧ください。
【大型の移動販売車】
大型の移動販売車は、最も存在感があり、広い作業スペースを確保できます。
大規模なイベントやフェス、また長期の出店にも適しています。
[大型の移動販売車のサイズ]
大型の移動販売車の一般的なサイズは、
長さ:約6,000~6.500mm、幅:約2,000mm、高さ:約3,000~3.300mm
となっています。
[大型の移動販売車の特徴]
大型の移動販売車は、まるで移動式のレストランのような存在です。
特に、大規模なフェスやイベントといった出店場所での営業に適しています。
大型の移動販売車の最大の利点は、広いキッチンスペースと、それに伴う高い設備搭載能力です。
複数のメニューを同時に調理・提供したり、車内での複数人での作業をしたりすることが可能になります。
しかし、そのサイズから、運転技術や駐車場所の確保が大きな課題となります。
[大型移動販売車の価格・相場]
大型の移動販売車の価格相場は、中古で約250万円~500万円前後とされています。
また、新たにオーダーメイドで製作する場合でも、車両自体を新車で入手すると費用が高額になることから中古で製作するケースが多いです。
製作する場合の価格・相場は約400万円~800万円前後と幅があります。
中古車両をベースとするため、車両の状態にはよく注意して購入するのがおすすめです。
移動販売車を開業するメリット
近年注目を浴びていることから、移動販売車での開業希望者が増えてきています。
ここでは、移動販売車を開業する際の主なメリットについて、詳しくご紹介します。
これから移動販売車での開業を考えている方々は、ぜひ参考にしてみてください。
【低資金で開業できる】
移動販売車を利用したビジネスは、実店舗を構える場合と比較して、開業資金を大幅に抑えることが可能です。
物件の購入や長期のリース契約、改装費用などが不要なため、初期投資を最小限に留められます。
資金の内訳としては、移動販売車の取得費、車内に置く調理機材の購入費などが必要になります。
移動販売車のレンタル・リースを利用すれば、更に低予算でスタートできるため、開業へのハードルが低くなるでしょう。
【営業する場所を移動できる】
移動販売車のもう一つの大きなメリットは、出店場所を自由に選べる柔軟性にあります。
イベントが開催される場所や人通りの多いエリア、観光地など、多様な場所で飲食物を提供できます。
平日と休日で出店場所を変えて、集客しやすいエリアで営業することも可能です。
また、季節や流行に応じて最適な場所を選べるため、提供するメニューが売れやすい場所を選んで出店することで安定した売上の確保も実現できるでしょう。
【人件費・維持費を抑えた営業ができる】
移動販売車を利用した移動販売では、運営に必要な人件費や維持費を抑えることが可能です。
小規模な運営であれば、オーナー自らが調理から販売までを行うことで、人件費を削減できます。
また、移動販売車の維持費は、実店舗を構える場合に比べて格段に低く抑えられるため、経営の負担を軽減することができます。
これにより、利益率を高めることが可能となり、ビジネスをより安定させることができるのです。
特に、コストパフォーマンスを重視する方にとっては、このメリットは非常に魅力的であると言えるでしょう。
移動販売車を開業するデメリット
移動販売車での開業は、手軽に始められることから人気がありますが、いくつかのデメリットも存在します。
これから移動販売車での開業を考えている方々に向けて、注意すべきポイントをご紹介します。
挑戦する前に、これらの課題をしっかりと理解し、対策を講じることが成功への道となるでしょう。
【出店場所が確保しにくいことがある】
移動販売車は、出店場所を自由に選べることがメリットの一つですが、実際には出店場所の確保が難しいことがあります。
特に、人気のあるイベントやロケーションでは、出店を希望する他の業者との競争が激しくなりがちです。
このデメリットを対処するには、出店場所を早めにリサーチし、地道な営業で実績を重ねることが重要です。
地元の自治体やイベント主催者と良好な関係を築くことも、スムーズな出店には不可欠となるでしょう。
【食中毒・衛生環境に注意が必要になる】
移動販売車での営業では、限られたスペースでの調理となるため、衛生管理には特に注意が必要です。
大きな販売窓が印象的な移動販売車ですが、意外と換気されにくく、熱気がこもりがちです。
調理機材を使用すると火気もあるため、車内の温度は高温になりやすく、食材の取り扱いや管理には固定店舗以上に気を配る必要があると理解しておきましょう。
定期的な清掃や消毒、正しい食材の保管方法など、衛生管理に関する知識と実践は、お客様に安全でおいしいメニューを提供するために不可欠です。
キッチンカーで気を付けたい食中毒と、リスクに備える保険について、詳しくは以下の記事で解説しています。
【暑さ・寒さ対策が必要になる】
移動販売車では、作業する車内環境の温度管理も大きな課題です。
夏場の高温や冬場の低温は、作業効率の低下や食材の品質に影響を与える可能性があります。
特に、厨房機器からの熱がこもりやすい小さな空間では、適切な温度管理が難しくなります。
このような環境下で作業を行うには、適切な暑さ対策や寒さ対策が必要です。
夏は扇風機や送風機で風を動かしたり、首に冷感タオルを巻いたりするなどの対策を講じることが大切です。
冬は、車内でガスを使用する場合は多少暖かく過ごせますが、足元が冷える場合には小さめのファンヒーターを使用するなどの工夫で寒さ対策をしましょう。
快適な作業環境の確保は意外と後回しにされがちですが、スタッフの健康を守るとともに、おいしいメニューを提供し続けるためにも重要だと心得ておいてください。
移動販売車の開業に必要なもの
移動販売車での開業に必要なものは、以下の3つです。
・普通自動車運転免許
・食品衛生責任者
・保健所の営業許可
これらについて適切な準備をすることで、スムーズに移動販売車の開業を進めることができます。
お客様に喜んでいただけるお店を展開するためにも、しっかりと確認し、所持していないものは取得しておきましょう。
【普通自動車運転免許】
まず基本となるのが、普通自動車運転免許の保持です。
移動販売車を運転するためには、運転免許が必須となります。
移動販売車は、そのサイズや重量によっては大型の免許が必要になることもありますが、多くの場合、普通自動車免許で対応できることが多いです。
ただし、キッチンカーのサイズや重量によっては、その限りではありません。
運転免許の取得年によっては制限が存在します。
例えば、2007年6月1日以前に普通自動車免許を取得した人は、車両総重量が8t未満、最大積載量が5t未満のキッチンカーを運転することができます。
一方で、2017年3月12日以降に普通免許を取得した場合、車両総重量が3.5t未満、最大積載量が2t未満のキッチンカーしか運転できません。
このような免許の制限により、自分が運転できるキッチンカーの種類やサイズが限られる場合がありますので、事前にしっかりと確認しておきましょう。
また、運転に自信がない方は、開業前に運転スキルを磨くことも大切です。
移動販売車のサイズによっては、後方視界が狭いため、バック時の安全確認が非常に難しくなります。
また、構造上、斜後ろの視界が制限されやすいのが特徴です。
特に、右折や左折時には、死角になる部分が増えます。ミラーの確認と併せて、安全確認を十分に行うことが重要です。
橋げた・高架下を通る時にも注意が必要なので、初めて営業する出店場所への移動時には事前にルートを確認しておきましょう。
【食品衛生責任者】
移動販売車で食品を取り扱う以上、一施設につき一名以上の食品衛生責任者の配置が義務付けられています。
食品衛生責任者は、食品の安全を守るための知識や衛生管理の方法を学ぶ養成講習会で取得できます。
衛生管理の基準を理解しておくことは、食中毒などのトラブルを防ぐ上でも非常に重要であり、移動販売車の営業に欠かせない知識をいえるでしょう。
食品衛生責任者養成講習会は、オンラインでも受講できる自治体が増えてきています。
忙しくてまとまった時間を確保できない方でも、自分のペースで受講し、食品衛生責任者を取得できるので、開業時の準備として進めていってください。
【保健所の営業許可】
移動販売車での営業を開始するには、営業する地域を管轄する保健所から営業許可を取得する必要があります。
車両の設備や衛生状態が、保健所の定める一定の基準を満たしていなければいけません。
営業許可の取得については、開業を考えている地域の保健所に事前に相談することが大切です。
移動販売車における営業許可取得の流れ
移動販売車の開業にあたり、保健所による営業許可の取得は欠かせないステップです。
このプロセスを理解し、適切に開業に向けた準備を進めることで、スムーズに移動販売車での営業を開始できます。
以下に、保健所への事前相談から営業許可証の配布まで、一連の流れをご紹介します。
これから移動販売車を開業しようと考えている方は、ぜひ参考にして準備を進めてください。
【保健所へ事前相談に行く】
最初に行うべきことは、保健所に事前相談に行くことです。
事前相談では、移動販売車での営業に必要な衛生基準や許可に関する情報を得られます。
保健所の担当者からのアドバイスを受けることで、開業の準備を進める際の不明点を解消できるので、必ず車両の取得前に相談しましょう。
また、地域によって異なる細かな規制や必要書類についても、この時点で確認しておくことが重要です。
事前相談については、以下の記事で詳しく解説しています。
【営業許可申請書類を提出する】
事前相談を経て、営業許可の申請を行います。
保健所から指示された申請書類を正確に記入し、必要な添付書類と共に提出します。
営業許可申請書類はキッチンカー完成予定日の10日前を目安に提出しましょう。
書類の内容には、移動販売車の設備や衛生管理計画など、移動販売車の営業に関する詳細な情報が求められることが多いです。
提出書類に不備がないよう、細心の注意を払うことが大切です。
正確な情報の提供が、許可取得をスムーズに進める鍵となります。
必要な書類について詳しくは、キッチンカーの営業許可申請に必要な書類の項をご覧ください。
【移動販売車の施設確認検査について相談する】
書類提出後、移動販売車の施設確認検査の日程について保健所と相談します。
この検査は、移動販売車が飲食物の販売に適した衛生状態にあるかを確認するために行われます。
検査の日程や準備すべき事項については、保健所から具体的な指示を仰ぎましょう。
この段階で、検査に向けて車両の整備や清掃を徹底し、衛生基準を満たしていることを確認しておくことが重要です。
【移動販売車の施設確認検査を実施してもらう】
指定された日に、保健所の担当者が移動販売車の施設確認検査を実施します。
車両の清潔さや食品の保管方法、設備の適切な使用などがチェックされます。
検査は必ず営業する人が立ち会いましょう。
無事に通過するためには、事前の準備が非常に重要です。
照明がきちんと点灯するか、手指洗浄する洗剤が設置されているか、なども確認されます。
検査当日は、保健所の指示に従い、スムーズに検査が行えるように協力しましょう。
【営業許可書の配布】
営業許可書交付予定日に、営業許可書交付予定日のお知らせと認印を持って保健所に行きましょう。
営業許可書は、お店の信頼性を示す重要な証明書です。
営業許可済の標識は、キッチンカーの見やすい位置に取り付け、お客様に安心してメニューを楽しんでもらえるようにしましょう。
移動販売車の営業許可取得に必要な書類
■営業許可申請時に必要な書類
・営業許可申請書 1通
・施設(キッチンカー)の構造及び設備を示す図面 2通
・営業の大要 2通
・許可申請手数料
・食品衛生責任者の資格を証明するもの(食品衛生責任者手帳等)
その他、車検証のコピーや検便検査成績書が必要になることがあります。
保健所との事前相談時に必要書類をよく確認して準備しましょう。
食品衛生責任者の取得方法
移動販売車でおいしいメニューを提供するためには、食品の安全管理が極めて重要です。
食品衛生責任者の資格は、食品を扱うビジネスをする上で、衛生管理の基礎知識と信頼性を示す重要なものです。
以下に、食品衛生責任者を取得するための二つの主な方法をご紹介します。
これから移動販売車の開業を考えている方は、ぜひ参考にしてください。
【食品衛生責任者養成講習会を受講する】
最も一般的な方法は、自治体ごとに開催される食品衛生責任者養成講習会を受講し、受講修了証を取得することです。
講習会は、食品の安全な取り扱い方や衛生管理について学ぶものです。
講習の内容は、食品衛生法に基づく基本知識、衛生管理の実践方法、食中毒の予防策など、幅広いテーマをカバーしています。
1日6時間程度で実施されることが多く、最後に試験が行われます。
合格すれば、受講修了証(食品衛生責任者手帳)が発行され、移動販売車の営業許可取得時にも必要となります。
【オンライン講座で取得する】
最近では、オンラインで受講できるeラーニングを用いた食品衛生責任者養成講習会食品衛生責任者を取得する方法も、人気を集めています。
オンライン講座のメリットは、自宅や好きな場所で学習できること、そして自分のペースで講習を進められる点にあります。
忙しい日々を送る開業準備中の方にとって、特に便利な選択肢と言えるでしょう。
受講時には、インターネット環境(動作環境)を確認しておきましょう。
食品衛生責任者のオンライン講習について、以下の記事でより詳しく解説しています。
移動販売車の開業に必要な開業資金
移動販売車を開業する際には、事前の資金計画も非常に重要です。
車両の購入から営業許可の取得、初期の運転資金まで、多岐にわたる費用が含まれます。
ここでは、開業資金の相場とその内訳について、詳しく解説します。
【移動販売車の開業資金の相場】
移動販売車の開業資金は、選択する車両の種類や規模、さらには装備の内容によって大きく異なります。
一般的に、小型の移動販売車であれば、車両の購入と改装に200万円から300万円程度が相場とされています。
もし中型から大型の車両を選ぶ場合や、高度な設備を導入する場合は、その資金はさらに増加し、500万円以上が必要になることもあります。
また、開業に際しては、車両の保険料や営業許可の取得にかかる費用、初期の運転資金も考慮に入れる必要があります。
これらの費用を含めた総額を把握し、適切な資金計画を立てることが、開業への第一歩となります。
【移動販売車の開業資金の内訳】
移動販売車の開業資金の内訳を詳しく見ていくと、主な費用は以下の通りです。
・キッチンカー(車輌)費
・設備・調理機材費
・包装材・容器費
・販促品費
・保健所の許可取得費
これらの費用を綿密に計算し、余裕を持った資金計画を立てることが大切です。
また、開業資金の調達方法としては、自己資金のほかに、金融機関からの融資や補助金・助成金の活用など、様々な選択肢があります。
自分のビジネスプランに合った資金調達方法を選び、リスクを最小限に抑えながら開業の夢を実現させましょう。
移動販売車開業時にも利用できる融資について、詳しくは以下の記事をご覧ください。
ここでは、ご紹介した内訳について詳しく解説していきます。
[移動販売車(車輌)費]
■移動販売車を製作・購入する場合
移動販売車の製作・購入の場合、価格の幅が広いため一概に価格をお伝えすることができません。
参考の価格は、
小型移動販売車:70万円~400万円
中型移動販売車:230万円~800万円
となります。
ベースとなる車輌や外装にどこまでこだわるのか、内装の素材は何にするのか…などで価格は大きく変化します。
こだわればこだわるほど価格は上がりやすく、こだわる要素が多いので悩みどころです。
■レンタル・リースを利用する場合
イベントなど数日の短期利用であればレンタルで十分ですが、数ヶ月~1年以上かけて移動販売車を運営してみたい方にはリースが有効です。
ここではケータバンク株式会社が提供しているリースサービスを軸に紹介します。
CBリースde開業サービスでは、初期費用は『準備費用+登録事務手数料の10万円』となっています。
※使用地域により別途手数料が発生する場合がございます。
車両にかかる費用をグッと抑えることで、その他の機材などに費用をかけられるので、開業時に理想に近い設備を手に入れることができます。
使用地域により別途手数料が発生する場合がございますので、詳細はぜひお気軽にお問合せください。
[設備・調理機材費]
移動販売車内で調理を行うため、調理に必要な設備を車内に搭載する必要があります。
例としては、
・グリドル(鉄板) 7~10万円
・ケバブマシーン 7~8万円
といった調理機材があります。
その他、コンロやフライヤーなど、提供するメニューに併せて準備が必要です。
[包装材・容器費]
メニューを提供するためにはテイクアウト容器が必要となります。
見映え・機能性・コストも考えて準備しましょう。
こちらも何を提供するのかによって金額が大きく変わりますが、例として、ランチメニューを提供しやすい大きさのフードパックは500個15,000円~20,000円程度で販売されています。
[販促品費]
看板やチラシなどの販促品費も開業資金の一部です。
看板はDIYで作る方法もありますので、3,000円~20,000円程度で準備ができます。
チラシやショップカードの相場は、3,000部で20,000円~30,000円とされています。
[保健所の許可取得費]
東京都の場合、食品衛生責任者講習会受講費12,000円と営業許可取得費用18,300円がかかります。
その他の自治体については金額が異なる場合があるので、事前に確認してください。
移動販売車の開業で押さえておきたい3つのポイント
移動販売車での開業を成功させるためには、いくつかの重要なポイントがあります。
ここでは、特に注意すべき3つのポイントについて解説します。
これから移動販売車でおいしいメニューを提供しようと計画している方々が、スムーズにビジネスをスタートできるように参考にしてみてください。
【開業前に出店したい場所を調査しておく】
移動販売車のビジネスモデルの大きな魅力の一つは、場所を選ばずに営業できる点にあります。
しかし、どこでも好きな場所で営業できるわけではありません。
公園や駅前で、無許可で駐車して飲食物を販売することはやめましょう。
出店場所の探し方としては、出店場所管理会社を利用したり、地元の商工会や自治体のホームページから情報を探したりすることが重要になります。
そのため、開業前には、出店したい場所の調査を徹底的に行いましょう。
同時に市場調査も行うことで、ターゲットとする顧客層が多く訪れる場所や、競合となりうる他の移動販売車がいないかなど、事前に情報を集められます。
【SNSを活用して集客に力を入れる】
現代において、SNSは非常に強力な集客ツールとなり得ます。
特に移動販売車のようなビジネスモデルでは、リアルタイムでの情報発信が可能なSNSの活用がとても効果的です。
InstagramやX(旧Twitter)などを利用して、今どこにいるのか、今日のメニューは何かなどを積極的に発信していきましょう。
視覚的に魅力的なメニューの写真や、お客様の声をリポストした投稿は、新規顧客を引き寄せるだけでなく、リピーターを増やす効果も期待できます。
キッチンカーにおけるSNSの活用について、詳しくは以下の記事で解説しています。
【車両を購入する前にリース車両でテスト開業をしてみる】
車両の購入は、移動販売車を開業する上で、大きな初期投資となります。
しかし、移動販売車の開業時に、どのような車両が自分によって使いやすいのか、本当に必要な設備とは何か、理解できている方はあまり多くありません。
そのため、最初から大きな資金を投じる前に、リース車両を利用してテスト開業を行うことをおすすめします。
実際に、移動販売車を使用して市場のニーズを探ることができますし、長く移動販売を運営するために必要なスキルや知識を身につけることができるでしょう。
また、さまざまな出店場所での営業を試すことで、最適な出店場所やターゲット顧客を見つけ出す手がかりにもなります。
成功の可能性を高めるために、リース車両を使用して、リスクを最小限に抑えながら開業の準備を進めましょう。
まとめ
今回は、移動販売車を開業する上でのメリットとデメリット、必要な資金や営業許可の取得方法などを詳しくご紹介しました。
最近特に注目を集めている移動販売車業界は、多くのチャンスを秘めていますが、それに伴ういくつかのデメリットも理解しておく必要があります。
デメリットに対して事前に準備し、適切な対策を講じることで、成功への道を切り拓くことができるでしょう。
また、移動販売車のサイズによって、特徴や価格、相場は大きく異なります。
ご紹介した内容を参考に、自分の開業する内容にあった車両を選びましょう。
移動販売車の開業時に必要なのは、以下の3つです。
・普通自動車運転免許
・食品衛生責任者
・保健所の営業許可
それぞれについて解説した通り、開業前に必要な資格の取得を進め、営業許可をスムーズに取得してください。
そして、移動販売車での開業は、事前の準備と正確な資金計画が成功の鍵です。
内訳を参考にして、ビジネスプランをしっかりと練り上げておきましょう。
最後に、移動販売車での開業は、この記事でご紹介したポイントを押さえることで、よりスムーズ進み、成功に近づくことができます。
あなたが開業する移動販売車が多くのお客様に喜ばれるよう、心から願っています。
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