ひつまぶしは、細かく刻んだうなぎを豪快にご飯の上にのせ、特製のたれで味わう名古屋のご当地グルメです。

全国的にも知名度は高く、名古屋以外でも多数専門店が見られます。

ひつまぶしのおいしさの秘密は、その食べ方にあり！

最初はそのまま、次に薬味を加え、最後はお茶かだし汁をかけていただくのが大きな特長です。

自分で選んだ場所に移動できるキッチンカーなら、より多くの人にひつまぶしの魅力を伝えることができます！

どんな設備が必要なの？

キッチンカー開業には資格もいるの？

など、キッチンカー開業前に知りたい情報を合わせて学んでいきましょう。

今回は、キッチンカーのひつまぶし屋開業についてご紹介します。

ひつまぶしとは？

愛知県名古屋市を起源とするひつまぶしは、日本のみならず、観光で訪れる外国の方からも人気が高いメニューです。

うなぎの蒲焼を細かく刻み、ご飯に混ぜて楽しむこのメニューは、その独特な食べ方で知られています。

キッチンカーでの開業を考えているあなたにとって、ひつまぶしは魅力的な選択肢になるかもしれません。

お客様に新しい食体験を提供できるこのメニューについて、もっと詳しく見ていきましょう。

【ひつまぶしの特徴】

ひつまぶしは、ただのうなぎの蒲焼きとは一味違うのが人気のポイント。

一般的に、このメニューは少しずつ違う食べ方をしていくことで知られています。

まず最初に、うなぎとご飯をそのまま味わい、次に新鮮な薬味を加えて異なる風味を楽しみます。

さらに、だし汁やお茶をかけて、茶漬け風にしていただくことで、一皿で多彩な味わいが楽しめるのです。

1つのメニューで、多様な味わいが楽しめることから名古屋だけでなく全国的に人気があるご当地グルメといえます。

キッチンカーで提供する際もこの特徴を活かし、お客様にそれぞれのステップを楽しんでもらえるように提供しましょう。

【ひつまぶしの歴史】

ひつまぶしの歴史は、明治20年代にさかのぼります。

名古屋市には、このメニューの起源とされる複数の店があります。

あつた蓬莱軒やいば昇といった店が有名で、それぞれがひつまぶしの普及に大きく貢献しました。

また、お茶漬けとして食べる文化は、うなぎの生臭みをおさえるために生まれたとされています。

キッチンカーでこのメニューを提供するときにも、お客様に豆知識として歴史を伝え、食べる楽しみを深めてもらうのも良いかもしれませんね。

キッチンカーでひつまぶし屋を開業する際に必要な資格

キッチンカーを営業するためには『食品衛生責任者』の資格と、保健所の営業許可が必要となります。

【食品衛生責任者】

キッチンカーを営業する際に必要な資格は『食品衛生責任者』です。

※キッチンカー内で調理行為を行う場合は、保健所の営業許可の取得が必要になります。

食品衛生責任者は飲食店や食品に関わるお店ごとに、必ず1人配置するよう義務付けられています。

食品衛生責任者の資格は、食品衛生協会が主催する約6時間の講習会とテストを終えると修了証が授与されます。

受講したい自治体の講習会の日程を調べて取得しましょう。

※但し、下記の資格を持っている方は、受講が免除されます。

栄養士・調理師・製菓衛生士・と畜場法に規定する衛生管理責任者・と畜場法に規定する作業生成責任者・

食鳥処理衛生管理者・船舶料理士・食品衛生管理者もしくは食品衛生監視員となることができる資格を有する者

【保健所の営業許可】

「営業許可」とは、飲食店(キッチンカー)が食品を調理・提供をする為に必要な許可のことです。

この許可は行政が定める基準(キッチン設備や調理内容など)を満たしている飲食店(キッチンカー)に保健所から発行されます。

キッチンカーは固定の飲食店舗ではありませんが、「固定飲食店舗とほぼ同様の手順」で営業許可を取得する事になります。

そして、営業許可を取得する為には、前項で紹介した「食品衛生責任者」の資格が必要になります。

この営業許可は全国共通では無く、都道府県や指定地域により分割され許可を発行しております。

※移動して販売をするキッチンカーは管轄地域毎で営業許可を取得する必要があります。

許可の効力は取得から5年間で、それ以降は5年毎に該当保健所へ更新の申請が必要です。

【完全版】キッチンカーの営業許可って何？申請の流れや書類の書き方などを解説！

キッチンカーのひつまぶし屋に必要な設備

キッチンカーでひつまぶしを移動販売する際には、どのような設備が必要になるのでしょうか。

キッチンカーの設備とひつまぶし調理の設備に分けてご紹介します。

【キッチンカーの設備】

キッチンカーで移動販売を行う際には、営業する地域を管轄する保健所で営業許可を取得する必要があります。

営業許可取得の際には、シンクの数や給排水タンクなど、保健所が定める施設基準を満たすキッチンカーを持ち込んで検査を受けます。

移動販売でひつまぶし屋を開業する場合も車輛内で調理行為をする場合は同様の設備を準備しましょう。

必要な設備の詳細については以下の記事を参考にしてみてください。

【徹底解説】キッチンカーに必要な設備や使いやすい内装のポイントとは？

【ひつまぶし調理の設備】

■炊飯器

ひつまぶしを提供する際に欠かせないのが、業務用炊飯器です。

キッチンカーで使用する炊飯器はガス式、炊飯量は5升がおすすめです。

キッチンカーで使う炊飯器の選び方などについて、詳しくはこちらをご覧ください。

キッチンカーで使う業務用炊飯器の選び方とは？おすすめ商品3選を紹介！

■ガスコンロ

ひつまぶしの主役、香ばしいうなぎを焼き上げるために、ガスコンロも必要です。

複数口あれば、サイドメニューの調理も行えます。

キッチンカーでガスコンロを使うためには、プロパンガス会社との契約が必須となります。

キッチンカーで使うプロパンガスについて、詳しくは以下の記事も参考にしてみてください。

【まとめ】キッチンカーのプロパンガスはどこで契約する？料金や注意点も解説！

■その他

冷蔵庫・冷凍庫・まな板・包丁など、必要な調理器具を準備しましょう。

ひつまぶしにおすすめのキッチンカー出店場所

キッチンカーの開業において、適切な出店場所を選ぶことは、成功への大きな一歩です。

ここでは、ひつまぶし屋開業時に特におすすめの出店場所を紹介します。

あなたのキッチンカーが多くの人に愛され、成功するように、最適な出店場所を見つけましょう。

【オフィス街・駅前・病院などのランチ営業】

オフィス街や駅前、病院周辺は、ランチタイムになると多くの人が集まります。

日中のみ人が集中する場所では、一時的に飲食物を提供できるキッチンカーが重宝される傾向があります。

ランチ営業の場合には、お昼ご飯に適したボリュームのある主食メニューが好まれるでしょう。

おいしくて栄養満点のランチを求める人々にとって、キッチンカーでひつまぶしが販売されていたら「ちょっとした贅沢」として喜ばれるのではないでしょうか。

働く人々の日々の活力となり、彼らの心をつかむことができたら、嬉しいですよね。

毎週決まった場所に出店することが多いため場所では、リピーターを獲得することもできるでしょう。

【商業施設周辺】

買い物やお出かけの際に立ち寄るショッピングモールや大型商業施設の周辺も、キッチンカー出店にはうってつけの場所です。

家族連れや友人同士が、楽しい一日を過ごした後に、おいしいひつまぶしを楽しむことができます。

特に、休日は訪れる人が多く、様々な背景を持つお客様にひつまぶしの魅力を伝える絶好のチャンスです。

商業施設の賑わいの中で、ひつまぶしのキッチンカーが新たな魅力を加えることになるでしょう。

【イベント・フェス・マルシェ】

地域のイベントやフェス、マルシェなどは、キッチンカーのひつまぶし屋にとって逃せないチャンスです！

食に関心が高い人々が集まるこれらの場では、ひつまぶしの独特な魅力を存分にアピールすることができるでしょう。

イベントの規模によっては大きな売上を獲得できることもあります。

ご当地グルメのイベントは道の駅や地元の商工会などで開催されるケースが多いので、よく情報をチェックしてください。

また、イベントごとに異なる客層がいるため、メニューを少しアレンジするなどして、多様なニーズに応える工夫も大切です。

イベントの活気の中で、ひつまぶしのキッチンカーが目を引く存在になるでしょう。

キッチンカーでひつまぶし屋を営業するメリット

まだあまり多くない、キッチンカーのひつまぶし屋。

キッチンカー業界で独自の位置を確立し、新しい顧客層を開拓する絶好の機会かもしれません。

キッチンカーでのひつまぶし屋開業にはどのようなメリットがあるのか、詳しく確認していきましょう。

【開業時の初期費用を抑えられる！】

キッチンカーでの開業は、従来の店舗型ビジネスと比較して、かなり低コストで始められる点が魅力です。

特に、ひつまぶし屋を開業する場合、専門的な厨房機器や大規模な店舗スペースが不要になります。

例えば、うなぎを調理するためのガスコンロや、業務用など、必要最低限の設備でスタートできるのです。

加えて、移動販売ならではの柔軟性で、立地に関するリスクを最小限に抑えられます。

このメリットは、資金集めの段階から、事業計画を立てやすくする大きなポイントとなるでしょう。

【注文から提供までがスムーズ！】

ひつまぶしは、事前に準備することで、注文を受けてからお客様に提供するまでの時間を大幅に短縮できるメニューです。

うなぎの蒲焼きは営業前に準備しておき、ご飯とともに提供することで、お客様を待たせることなく、おいしいひつまぶしを楽しんでいただけます。

注文を受けたら、ご飯とうなぎをよそうだけ。

これなら、お客様をお待たせすることなく、効率的な営業ができますね！

ランチ営業など、出店時間が短くお客様が集中して来店する場合に最適なメニューといえるでしょう。

キッチンカーでひつまぶし屋を営業するデメリット

自由な営業スタイルに魅力を感じて、キッチンカー開業を志す方も少なくないはず。

しかし、飲食店に限らずキッチンカーの開業にもデメリットが存在します。

開業後に後悔することのないよう、しっかりと確認しておきましょう。

【売上が天候に左右されやすい】

キッチンカーでの営業は、基本的に屋外で行われるため、天候の影響を受けやすいというデメリットがあります。

特に、ひつまぶし屋の場合、雨や極端に暑い日などの天候不良時には、お客様の足が遠のきがちです。

そんな時でも売上を確保するためには、天候に左右されない出店場所を選ぶことが重要です。

例えば、屋根のある場所や、屋内のイベントスペースなど、天候の影響を受けにくい場所での出店を心がけましょう。

また、天候予報を事前にチェックし、悪天候が予想される日は出店を控えるなど、臨機応変な対応も必要になります。

【ランチ以外の時間帯は売れにくい】

ひつまぶしはご飯ものであり、特にランチタイムに人気がありますが、それ以外の時間帯では売上が伸び悩むことがあります。

ランチタイムの売上に依存しすぎると、営業時間全体で見た時の売上が不安定になる可能性があります。

この問題を解決するためには、ランチタイム以外でも魅力を感じてもらえるようなサービスの提供が考えられます。

たとえば、夕方以降の時間帯には、ひつまぶしのテイクアウト専用メニューや、少し軽めの量で提供するディナーメニューを考案することで、新たな顧客層を開拓できるかもしれません。

また、週末には家族連れや観光客をターゲットにした特別メニューを提供するなど、時間帯や曜日に合わせたメニュー展開が効果的です。

キッチンカーでひつまぶし屋を成功させるポイント

キッチンカーのひつまぶし屋開業を成功させたいなら、押さえておいてほしいポイントがあります。

開業前によく理解しておくことで、開業後の運営がスムーズになり、顧客の満足度を高めることができるでしょう。

真剣に開業をお考えの方は、ぜひこれからご紹介するポイントを生かして、新しい挑戦を始めてみてはいかがでしょうか。

【安定して出店できる場所を確保する】

キッチンカーでの営業において、最も重要なのは安定して出店できる場所を確保することです。

ひつまぶしは、そのおいしさを多くの人に知ってもらうためにも、繁華街やオフィス街、イベント会場など、人通りの多い場所での出店が効果的です。

また、定期的に同じ場所で出店することで、リピーターを増やし、口コミでの評判を広げることができます。

出店場所の選定には、地元の規制や許可条件も確認し、長期的な視点で計画を立てることが大切です。

出店場所が確保できれば、安定した売上げの基盤を作ることができます。

【軽トラック型キッチンカーで開業する】

ひつまぶし屋のキッチンカーとしては、軽トラック型をおすすめします。

このタイプのキッチンカーは、限られたスペースでも効率的に作業ができるように設計されています。

ひつまぶしの調理に必要な複数口のガスコンロと業務用炊飯器なら十分に搭載でき、作業用のスペースも確保できます。

さらに、軽トラック型キッチンカーは、運転がしやすく、狭い道や小回りが効くため、出店場所の選択肢が広がります。

開業時に車両にかける費用も抑えられるため、コストパフォーマンスの面でも非常に魅力的といえるでしょう。

まとめ

今回は、キッチンカーのひつまぶし屋開業についてご紹介しました。

キッチンカーでひつまぶし屋を成功させるためには、出店場所の確保と適切なキッチンカーの選定が重要です。

これらのポイントを押さえることで、ひつまぶしのおいしさをより多くの人に届け、安定した収益を得ることが可能になります。

開業を検討されている方は、今回ご紹介した成功のポイントを参考に、開業計画を進めてください。

また、地域の特性や目指す顧客層に合わせたメニューの工夫も、成功への大きなカギとなるでしょう。

開業を目指す皆さんが、これらの課題を乗り越え、おいしいひつまぶしを多くの人に届けられることを願っています。

ひつまぶし屋のキッチンカー開業に向けて、前向きな一歩を踏み出しましょう。

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