鶏肉や玉ねぎなどの具材を出汁で煮立て、ふわふわたまごでとじた親子丼。

最近キッチンカーの活躍の場として増えている、ランチ営業にぴったりのメニューです。

栄養もボリュームも満点の親子丼を、設備が整ったキッチンカーで移動販売しませんか？

今回はキッチンカーでの親子丼屋開業についてご紹介していきます。

キッチンカーで親子丼屋を開業する際に必要な資格

キッチンカーを営業するためには『食品衛生責任者』の資格と、保健所の営業許可が必要となります。

【食品衛生責任者】

キッチンカーを営業する際に必要な資格は『食品衛生責任者』です。

※キッチンカー内で調理行為を行う場合は、保健所の営業許可の取得が必要になります。

食品衛生責任者は飲食店や食品に関わるお店ごとに、必ず1人配置するよう義務付けられています。

食品衛生責任者の資格は、食品衛生協会が主催する約6時間の講習会とテストを終えると修了証が授与されます。

受講したい自治体の講習会の日程を調べて取得しましょう。

※但し、下記の資格を持っている方は、受講が免除されます。

栄養士・調理師・製菓衛生士・と畜場法に規定する衛生管理責任者・と畜場法に規定する作業生成責任者・

食鳥処理衛生管理者・船舶料理士・食品衛生管理者もしくは食品衛生監視員となることができる資格を有する者

【保健所の営業許可】

「営業許可」とは、飲食店(キッチンカー)が食品を調理・提供をする為に必要な許可のことです。

この許可は行政が定める基準(キッチン設備や調理内容など)を満たしている飲食店(キッチンカー)に保健所から発行されます。

キッチンカーは固定の飲食店舗ではありませんが、「固定飲食店舗とほぼ同様の手順」で営業許可を取得する事になります。

そして、営業許可を取得する為には、前項で紹介した「食品衛生責任者」の資格が必要になります。

この営業許可は全国共通では無く、都道府県や指定地域により分割され許可を発行しております。

※移動して販売をするキッチンカーは管轄地域毎で営業許可を取得する必要があります。

許可の効力は取得から5年間で、それ以降は5年毎に該当保健所へ更新の申請が必要です。

【完全版】キッチンカーの営業許可って何？申請の流れや書類の書き方などを解説！

キッチンカーの親子丼屋に必要な設備

キッチンカーで親子丼を移動販売する際には、どのような設備が必要になるのでしょうか。

キッチンカーの設備と親子丼調理の設備に分けてご紹介します。

【キッチンカーの設備】

キッチンカーで移動販売を行う際には、営業する地域を管轄する保健所で営業許可を取得する必要があります。

営業許可取得の際には、シンクの数や給排水タンクなど、保健所が定める施設基準を満たすキッチンカーを持ち込んで検査を受けます。

移動販売で親子丼屋を開業する場合も車輛内で調理行為をする場合は同様の設備を準備しましょう。

必要な設備の詳細については以下の記事を参考にしてみてください。

【徹底解説】キッチンカーに必要な設備や使いやすい内装のポイントとは？

【親子丼調理の設備】

■炊飯器

丼用のご飯を炊くために準備しましょう。

業務用炊飯器には、電気式とガス式があります。

ガス式の炊飯器を使用する場合は、プロパンガス対応か確認が必要です。

電気式の炊飯器は消費電力が大きいので、その他の電気機材とも合わせて使用できるか確認して購入しましょう。

■コンロ

親子丼の具材を調理するために準備しましょう。

サイドメニューの調理を行う場合には、効率良く調理できるように2口以上のコンロを準備しましょう。

■その他

冷蔵庫、冷凍庫、フライパン、鍋、ボウルなどの調理器具を用意しましょう。

また、親子丼以外のサイドメニューを提供する場合は、必要な調理器具を準備しましょう。

容器は持ち帰りを想定して、断熱性に優れた蓋付きの容器を使用するとお客様の満足度アップが期待できます。

キッチンカーで親子丼屋を営業するメリット

明治時代、東京の料理店がすき焼きからヒントを得て考案したとされている親子丼。

キッチンカーで移動販売する場合には、どのようなメリットがあるのでしょうか。

【短時間で調理できる】

親子丼は、ご飯の上にたまごでとじた具材を乗せるメニューです。

事前の仕込みで具材を下拵えしておけば、注文から提供まで時間がかかりません。

親子丼がよく売れるとされているランチタイムの出店場所では、12時～13時までの1時間にどれだけ売れるかが重要です。

提供まで3分かかれば20食、5分かかれば12食、と、売上の確保が難しくなります。

親子丼ならオペレーションを効率化すれば、大きな売上が見込めるでしょう。

【どの季節でも安定して売ることができる】

飲食店では、暑い季節は揚げ物が売れにくい、寒い季節はアイスが売れにくいといった、季節に売上を左右される商品が存在します。

屋外に出店するキッチンカーは特にその傾向が出やすく、売上に大きく影響します。

その点、親子丼は季節に売上が左右されにくい商品なので、年間を通して安定した売上を得られるでしょう。

キッチンカーで親子丼屋を営業するデメリット

子どもにも大人にも好まれるメニューである親子丼。

キッチンカーで親子丼を移動販売するデメリットにはどのようなものがあるのでしょうか。

【ランチタイム以外は売れにくい】

主食系メニューである親子丼はランチタイムによく売れますが、それ以外の時間帯は売上が伸び悩みます。

売れにくい空白の時間帯を避けるためには、ランチタイムのみの出店場所を探してみましょう。

または、サイドメニューで軽食を提供するのもおすすめです。

キッチンカーで親子丼屋を成功させるポイント

難しい調理手順もなく、初めてキッチンカーを開業する方にもおすすめの親子丼。

キッチンカーの親子丼屋開業を成功させるポイントについてまとめてみました。

【サイドメニューやドリンクをセット販売する】

キッチンカーの客単価は1,000円以下といわれており、利益が上がらない一因ともいわれています。

解決策として、サイドメニューのミニサラダやドリンクとのセット販売がおすすめです。

その他にも親子丼屋のコンセプトに合ったサイドメニューの考案などをしてみましょう。

【軽トラック型キッチンカーで開業する】

キッチンカー内でずっと同じ体勢を取っていると、身体に大きな負担がかかります。

毎日長い時間過ごすキッチンカーなので、立って調理作業ができる軽トラック型キッチンカーで開業しましょう。

コンロや業務用炊飯器など親子丼に必要な調理器具を搭載しても、十分な作業スペースを確保できます。

また、軽トラック型キッチンカーは公園やマンションのエントランスにも出店可能なサイズなので、出店場所を限定される心配もありません。

まとめ

今回は、キッチンカーでの親子丼屋開業についてご紹介しました。

どの季節でも安定して売りやすく、短時間で提供できる親子丼。

設備を整えたキッチンカーなら、ランチ営業での活躍が期待できます。

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