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キッチンカー開業に必要な3つの資格(運転免許、食品衛生責任者、営業許可)を徹底解説!
「キッチンカーで営業する為には、何か資格や許可が必要なのだろうか…?」
「調理をするから調理師免許が必要なのかな??」
これからキッチンカーで移動販売を始めようとしている方の中には、以上のようにわからないことだらけでお困りの方も多いのではないでしょうか?
キッチンカーの開業で必要な資格は、この3つ!
・運転免許
・食品衛生責任者
・保健所の営業許可
今回は、キッチンカーの開業に必要な資格について解説していきます。
この記事で得た知識を活用し、計画的に開業準備を進めて、理想のキッチンカーを実現しましょう。
キッチンカーの開業に必要な3つの資格
キッチンカーでのお店を開業する際には、以下の3つの資格が必要です。
・運転免許
・食品衛生責任者
・保健所の営業許可
これからキッチンカーを始めようと考えている方に向けて、開業に必要な資格をそれぞれわかりやすく解説します。
また、営業許可のスムーズな取得に向けて、取得の流れもご紹介するので、参考にしてみてください。
【運転免許】
キッチンカーを運転するためには、適切な運転免許を持っていることが必須!
ここでは、キッチンカーを運転するうえで基本となる普通自動車免許と、場合によって必要となる大型免許について解説します。
[普通自動車の運転免許が必要]
キッチンカーを運転するには、最低限、普通自動車の運転免許が必要です。
免許として、キッチンカーを運転するための特別な免許などの種類は存在しないため、基本的には普通自動車免許での運転が可能です。
ただし、キッチンカーのサイズや重量によっては、その限りではありません。
免許の取得年により、自分が運転できるキッチンカーの種類やサイズが限られる場合がありますので、事前にしっかりと確認しておきましょう。
[車両の大きさによっては大型免許が必要になる]
キッチンカーを開業する際に、大型の車両を選びたい方もいらっしゃるのではないでしょうか。
普通自動車免許で運転可能な範囲を超える大型キッチンカーの場合には、大型免許が必要となります。
さらに、大型キッチンカーの場合は、車両総重量や最大積載量が大きくなるため、それに伴う規制や法的な制限も多く存在します。
例えば、特定の道路では車両重量に制限がある場合があり、そういった制限を破った場合には罰則が科せられる可能性もあります。
また、大型キッチンカーは通常よりも広い駐車スペースが必要となるため、その点も事前に確認しておくことが重要です。
【食品衛生責任者】
キッチンカー開業時に必ず必要なのが、保健所の営業許可です。
営業許可取得時には、食品衛生責任者の資格を取得しておかなければなりません。
ここでは、食品衛生責任者について詳しく解説します。
[食品衛生責任者とは?]
キッチンカーを営業する際に、必要な資格は『食品衛生責任者』です。
キッチンカー内で調理行為を行う場合は、保健所の営業許可の取得が必要になります。
食品衛生責任者は飲食店や食品に関わるお店ごとに、必ず1人配置するよう義務付けられています。
[食品衛生責任者の取得方法]
食品衛生責任者の資格は、食品衛生協会が主催する約6時間の講習会とテストを終えると修了証が授与されます。
受講したい自治体の講習会の日程を調べて取得しましょう。
※但し、下記の資格を持っている方は、受講が免除されます。
栄養士・調理師・製菓衛生士・と畜場法に規定する衛生管理責任者・と畜場法に規定する作業生成責任者・食鳥処理衛生管理者・船舶料理士・食品衛生管理者もしくは食品衛生監視員となることができる資格を有する者
[食品衛生責任者の受講費用]
東京都を例として、費用として12,000円(教材費含む)を受講当日に納めます。
費用は大体10,000円前後とされていますが、自治体や開催する団体によって異なるので、よく確認しましょう。
お釣りの用意はないことが多いので、お釣りのでないよう持参してください。
[食品衛生責任者の更新期間]
2024年7月現在、食品衛生責任者の資格に有効期限は設けられておりません。
【保健所の営業許可】
キッチンカーを開業する際には、保健所からの営業許可が必要です。
ここでは、営業許可の重要性と取得方法について詳しく解説していきます。
スムーズに営業許可の取得をするためにも、正しい手続きを理解しましょう。
[キッチンカーに必要な営業許可とは?]
「営業許可」とは、飲食店(キッチンカー)が食品を調理・提供をする為に必要な許可のことです。
この許可は行政が定める基準(キッチン設備や調理内容など)を満たしている飲食店(キッチンカー)に保健所から発行されます。
キッチンカーは固定の飲食店舗ではありませんが、「固定飲食店舗とほぼ同様の手順」で営業許可を取得する事になります。
そして、営業許可を取得する為には、前項で紹介した「食品衛生責任者」の資格が必要です。
この営業許可は全国共通では無く、都道府県や指定地域により分割され許可を発行しております。
※移動して販売をするキッチンカーは管轄地域毎で営業許可を取得する必要があります。
[営業許可取得の流れ]
営業許可取得について、簡単な流れは以下の通りです。
①事前相談
②申請書類の提出
③施設検査の打ち合わせ
④施設完成の確認検査
⑤許可書の交付
⑥営業開始
具体的な流れや申請に必要な書類について、以下の記事も参考にご覧ください。
また、2021年6月からは「食品衛生申請等システム」の本格運用が始まり、インターネットを利用してオンラインで営業許可申請ができるようになっています。
営業許可をオンラインで申請する方法と注意点については、以下の記事を参考にご覧ください。
[営業許可の申請費用]
営業許可の申請には、費用がかかります。
東京都の場合、営業許可取得費用は18,300円です。
費用は地域や許可の種類によって異なるケースもあるため、事前に保健所に確認しておくことが重要です。
[営業許可の有効期間]
営業許可の有効期限は5年間とされており、5年ごとに更新料が発生します。
営業許可期限満了後も引き続き営業する場合は、期限満了の約1か月前に許可更新の手続きを行ってください。
※2021年6月以降に初めて許可期限の満了を迎える場合は、更新ではなく新しい営業許可制度に基づく許可業種に切り替えのため新規での許可取得が必要な場合があります。
[営業許可取得時は保健所に事前相談を!]
事前相談では、キッチンカーの営業に関する法令や規則などを正しく理解し、想定しているメニューの内容や品数に対して、キッチンカーの設備が基準に達しているかなどの相談や、必要な書類や申請の手続きなどについて教えてもらうことができます。
営業許可取得時には、キッチンカーの施設検査が行われます。
事前相談なしの場合、検査時に設備の不足が発覚するケースもあり、改装費などが追加でかかってしまうことも…。
食品衛生法改正に伴い、2021年6月1日からキッチンカーの施設基準が統一になりましたが、調理内容や提供メニューによって必要設備が変わる可能性があります。
開業時に後悔のないよう、営業許可取得時には事前に保健所に事前相談を行いましょう。
▼事前相談時の確認事項
<給水、排水タンクの容量はどのくらい必要か?>
タンクの容量により、キッチンカーで行える調理に制限があります。
-40ℓ程度-
・簡易な調理のみ行うこと
・単一品目のみ取り扱うこと
・使い捨て容器を使用すること
-80ℓ程度-
・大量の水を要しない調理を行うこと
・2工程程度までの簡易な調理を行うこと
・複数品目を取り扱うこと
・使い捨て容器を使用すること
-200ℓ程度-
・大量の水を要する調理を行うこと
・複数の工程からなる調理を行うこと
・通常の食器を使用すること
・仕込みを行うこと
<シンクの数と大きさ>
必ず「手洗い用」、「調理器具等の洗浄用」の計二槽のシンク設置が必要です。
しかし、調理メニューや地域によっては三槽シンクを用意しなければならないケースもありますので、事前の相談が大切になります。
また、手洗い用の水栓は再汚染を防止するために「レバー式」「自動式」「フットボタン式」などの非接触型であることが必要になりました。
<照明の明るさは十分か?>
施設基準として作業等を十分に出来る照度を確保できる構造が必要です。
<冷蔵設備の設置>
扱うメニュー(食材)によっては、保管の為に冷蔵庫、冷凍庫などの設備設置が必要になります。
その他、事前相談について、詳しくは以下の記事で解説しています。
キッチンカー開業に調理師免許は必要?
キッチンカーでの開業を考えている方の中には、「調理師免許が必要かどうか」という疑問を持つ方も多いのではないでしょうか?
実は、キッチンカー開業において調理師麺免許は必須ではありません!
ここでは、調理師免許の必要性と、取得のメリットについて詳しく解説していきます。
【調理師免許は必須ではない!】
調理師免許とは、飲食業界でプロフェッショナルとして活躍するために必要な国家資格です。
食品や栄養、衛生管理などに関する知識を有することを証明できます。
しかし、先ほどもお伝えした通り、キッチンカーでの開業において調理師免許は必ずしも必要ではありません!
必須ではありませんが、調理師免許を持っていると、食品の衛生管理や調理技術に関する専門知識を持っていることが証明されます。
また、調理師免許を所持している場合は、食品衛生責任者取得の必要はありません。
もちろん、お客様に提供するメニューのクオリティを向上させるだけでなく、衛生管理や食品衛生に関する確かな知識も身につけることができるため、キッチンカー開業に有意義な資格といえるでしょう。
【スキルと知識を取得するにはおすすめ】
調理に関する知識が全くないままキッチンカー開業をすることに、不安を抱く方も多いのではないでしょうか?
調理師免許取得の過程で、食材の扱い方、調理法、衛生管理など、プロとしての必要な知識と技術が身につきます。
また、調理師免許を取得すれば、正式に「調理師」として名乗ることができます。
国家資格なので、飲食業界において大きな信頼の証です。
他のキッチンカーと差別化する要素がほしい場合や、お客様やクライアントからの信頼を重要視する場合には、おおいに活かされる資格といえるでしょう。
キッチンカーの出店自体に資格は必要ない!
キッチンカーでの移動販売を始めようとしている方々の中には、出店時に資格が必要なのではないかと不安な方も多いのではないでしょうか。
実は、キッチンカーを出店するために特別な資格は必要ありません!
しかし、営業をスムーズに行うためにはいくつかの要件を満たす必要があります。
ここでは、キッチンカーでの出店にあたって、必要な資格やその他の要件について詳しく説明します。
【キッチンカーの営業に必要な資格があれば出店可能】
キッチンカーでの出店には、特定の資格は必要ではありません。
ここまで解説してきたとおり、キッチンカーの営業に必要な資格は以下の3つです。
・運転免許
・食品衛生責任者
・保健所の営業許可
資格は必要ありませんが、自由にどこでも出店できるわけではありません。
無許可で出店を行うとトラブルに発展するケースもあるので注意しましょう。
公園や駅前などでも、自治体や出店場所管理会社によって募集が行われ、出店が管理されています。
最近増えている公園への出店について、以下の記事で詳しく解説しています。
【安全のためにも必要な保険には加入しよう】
キッチンカーを運営する上で、安全対策は非常に重要です。
キッチンカーに必要とされる保険として、「PL保険」と「施設賠償責任保険」が挙げられます。
■PL保険
PL保険とは、正式には『生産物賠償責任保険』といいます。
キッチンカーにおいては、自身が製造・販売した商品が原因でお客様に損害を与えてしまった場合に補償をしてくれる保険です。
PL保険に加入すると一般的に、以下の内容が補償されます。
・製造物の事故被害者へ支払う損害賠償金
・訴訟になった場合にかかる費用や弁護士への報酬
・事故発生時の応急手当費用や護送費用
商品自体の損害や、商品を回収するための費用はPL保険の補償内容に含まれないことが多いので注意しましょう。
また、損害の原因がPL保険に加入する前に発生していた場合も補償は適用されません。
■施設賠償責任保険
施設賠償責任保険は、建物や施設の不備によって生じた損害を補償します。
キッチンカーに設置した看板が外れてお客様にあたりケガをさせてしまったり、営業場所の地面に油汚れを作り、清掃業者によるクリーニングが必要になってしまったりする場合などがケースの対象です。
自動車保険やPL保険では補えない範囲の事故が起こることもあるので、加入することでより安全な営業を行うことができます。
PL保険に付帯されていることもあるので、よく確認しましょう。
詳しくは以下の記事で解説しています。
キッチンカーでガスを使用するために資格は必要?
キッチンカーでのメニュー提供時には、ガス機器を使用したい方も多いのではないでしょうか。
ガスの使用に特別な資格は必要ありませんが、取り扱いを間違えると大きな事故にも繋がります。
ここでは、ガスを使用する際の安全管理などについて、わかりやすく解説します。
安全なキッチンカー運営のために、ぜひ活かしてください。
【ガスの使用に資格は必要ない!】
キッチンカーでガス機器を使用するために、特別な資格は必要ありません。
ただし、ガス機器の取り扱いには十分な知識と注意が必要です。
ガス機器を安全に使用するためには、メーカーの取扱説明書をよく読み、正しく設置し、定期的な点検を忘れないでください。
日頃から安全点検を行うことにより、事故のリスクを大きく減少させることができます。
【火災・事故を防ぐために、ガスを安全に使用しよう】
火力の強いガス機器は、キッチンカーでの調理に欠かせない存在。
キッチンカーでプロパンガスを使用する場合には、以下の注意点を守りましょう。
[積載方法]
①ガスボンベは平らで直射日光が当たらない、風通しの良いところに保管しましょう。
②車内に置く場合は、横にせず縦に積み込み、ボンベと車両をロープや鎖で固定してください。
③横置きで重ねて積んではいけません。
④圧力調整器は容器から外して積載しておく必要があります。
➄常に40℃以下になるように保管してください。
⑥火気からは最低2メートル以上離して保管してください。
[移動・駐車時]
①駐車時は、学校・病院が密集する地域を避けて、交通量が少ない安全な場所を選びましょう。
②長時間キッチンカー内にプロパンガスを積載したまま駐車しないようにしましょう。
③やむを得ない場合を除き、車両を離れてはいけません。
[警戒標の設置]
①黒地に蛍光黄色文字で「高圧ガス」という警戒標を設置しましょう。(寸法は横:車幅の30%、縦:横寸法の20%以上)
②車両の前方及び後方から見やすい位置に設置しましょう。
[消火器の設置]
①正常な状態を維持できるように、月1回以上点検しましょう。
②有効期限内であっても、容器の腐食やピンの有無を確認し、必要に応じて改善してください。
③LPガス容器の内容積が150㎏までの場合はB-3以上の能力を持つ消火器1本以上を速やかに使用できる場所へ設置しましょう。
キッチンカーで使用する消火器について、詳しくはこちらの記事をご覧ください。
[携行書面の所持]
①運搬しているガスの名称、性状及び災害防止のために必要な注意事項を記載した携行書面(イエローカード)を携行しましょう。
※ただし、移動時の注意事項を表示したラベルが貼ってある内容積20リットル以下の容器のみで、かつ内容積の合計が40リットル以下の移動の場合は適用されません。
②『移動時の注意事項のラベル』が剥がれたり汚れたりした場合は、LPガス販売店に改めてラベルを貰いましょう。
プロパンガスの携行書面「イエローカード」について詳しくはこちらの記事をご覧ください。
[防災資機材の準備]
防災資機材は以下の通りです。
・赤旗
・赤色合図灯又は懐中電灯・電池
・メガホン
・ロープ(長さ15m以上×2本以上)、
・漏えい検知器
・石鹸水
・車輪止め(2個以上)
・容器バルブ開閉ハンドル
・容器バルブグランドスパナ又はモンキレンチ
・革手袋
[その他]
①車内にLPガス容器を積載して移動する場合は、ガス漏れが生じても滞留しないように窓を開けて換気してください。
②LPガス容器のバルブは確実に閉めましょう。
③高圧ガス保安法に違反し、罰則が適用された場合は刑事事件として扱われます。また両罰規定があり、違反者だけでなく法人等の代表者や個人にも刑が科せられます。
④ガスボンベや調整器、ゴムホースなどの接続部分は定期的に点検しましょう。
➄ボンベの耐圧検査を受けましょう。製造されてから3年あるいは5年ごとの実施が義務付けられています。
まとめ
今回は、キッチンカーの開業に必要な資格について解説しました。
キッチンカーを開業する際には、必要な資格や許可が以下の3つであることをお伝えしました。
・運転免許
・食品衛生責任者
・営業許可
これらについて解説した内容を事前にしっかりと理解し、準備しておくことが、キッチンカー開業成功への鍵となります。
また、調理師免許は必須ではありませんが、食や衛生に関する知識についてプロフェッショナルを目指す方には有効です。キッチンカーの調理に欠かせないガス機器を使用する場合も、特別な資格は必要ありませんが、安全管理の徹底が求められます。
これからキッチンカー開業を考えている方にとって、ご紹介してきた情報が開業計画を立てるうえで役立つはずです。資格取得から適切な保険加入まで、準備を進めることで、より多くのお客様に支持されるキッチンカーを運営できるでしょう。
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